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神話の法則と同じ!?ブランド物語を語る上で使える7つの法則

2013年10月09日 ネズミ1号:略称「T」
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マーケティングとはXXを売ることでなく、XXの物語を語ること。人々が共感する物語の法則とは?

Soulmarketing:皆さん「The Writer's Journey: Mythic Structure For Writers」という著書をご存知でしょうか?学生の頃海外のドキュメンタリー番組で見て触発されて原文をちらっと読んだことを思い出したのですが、今日はいつもの話題からちょっとそれて、サイトコンテンツの企画やYoutubeなどによる動画によるリード・アテンション獲得、伝播などに役立つ考え方を紹介させていただきます。神話の法則とは、世界各国の神話を研究していたJosephCambell氏の研究をもとに確か当時ハリウッドで脚本などのコンサルティングをしていたChristopherVogler氏が1990年代にまとめた著書です。SoulMarketingBlogでもちょうどこうしたテーマで共感するコンテンツを作る方法(ストーリーテリング)についてこの神話の法則にヒントを得たであろうアイデアが紹介されていましたので、若干業界は違いますが今後Webサイトコンセプトづくりや、SEOマーケティング上のポジショニング戦略などを考える際に参考になる考え方の一つとして紹介させて頂きます。



古代から異なる時代、国や民族で受け継がれてきた神話には共通の法則がある。

神話の法則とは国や民族が違えど下記3つのストーリー展開が共通した特徴としてあるそうです。

3幕構成から成り立つヒーロー物語

  • 1.旅立ち・冒険の始まり
    →日常生活→冒険への誘い・きっかけ→冒険の拒絶、賢者との出会い、第一関門突破→冒険を決心し、旅立つ
  • 2.試練・通過儀礼
    試練・仲間(友情/裏切り)・敵対者の出現→危険な場所への接近→最大の試練
  • 3.帰還帰路
    →偉業をなしとげ→成果・宝を持って帰還


myth-greek.png一寸法師やアーサー王物語、ロードオブリングやアラビアンナイトからギリシャ神話タイタンの戦い..ペルセウスなどご存知の方も多いと思いますがこうした物語は国や民族は違うのですが、大体このような三幕構成となっているのです。そして興味深いのがこうした英雄物語の登場人物設定も共通点が多いという事。

例)主人公(ヒーローとなる英雄)、賢者、門番、使徒、変化する者、影/悪、いたずら者などなど

アニメやライトノベル、スター・ウォーズといったヒット作品を見るとどれもこうしたエッセンスを取り入れているとは思いませんか?というのもハリウッドでは20年程前からChristopherVogler氏による神話の法則についての研究が有名となり現在では確かWriter'sJourneyという本は映画系大学などで脚本志望者の教科書みたいな存在になっているようです。

平凡な若者が平凡な日常から冒険を決心し、闇が支配する世界を抜ける過程で成長し、ヒーローとして帰ってくる

これまた十数年前にドキュメンタリーで見た内容ですが、ChristopherVogler氏が分かりやすく神話の法則のイメージを語っていたので引用してみます。

「イメージとしては、日の当たる明るい日常から闇が支配する洞窟みたいなチューブを抜けるイメージ。冒険を決意する若者は暗闇が支配するチューブの中で 様々な試練や困難を経験し、人として賢者として人々の教訓となる、共感を呼ぶ知識・経験を身につけ、最後に誰もが達成したことが無い偉業を達成(成長 し)日常の世界にもどってくるというハッピーエンドで終わる構成なんだ。驚くことに、人種、国、宗教を問わず、古代から現代まで伝承、受け継がれている神 話や物語にはすべてこの法則が当てはまることを発見したんだ。だからこそ、ヒット作品を制作する上でこのロジックが活用できないかとまとめたものがこのライターズジャーニーなのさ。誰もが共感し、満足し、感動を得られる黄金の法則が神話や古い物語の中にあるということだね。ゆえに、数千年、数百年と 人々の記憶から廃れず現代まで受け継がれたと言える」

↓神話の法則をご存知でない方のために前置きが大分長くなりましたが、以下が本日の本題です。

マーケティングとはXXを売ることでなくなく、消費者に共感してもらえるXXの物語を語ることである。

Konrad W Gorak氏によるとクライアントからの問い合わせでよくある第一声が「マーケティング上問題を抱えているんだ」で始まるそうです。コンラッド氏は「いや、そもそも問題なんか抱えていないのでは?、マーケティングの課題ではなく、ブランドや製品のストーリーの語り方が下手くそなだけなんですよ」とお話を返すそうです。

Marketing is not about selling, it's about storytelling.
since I know how hard it is to come up with a story, I've decided to share with
you a 7 Step Formula for crafting powerful story for your business idea.

ということで、パワフルな共感を呼ぶストーリーを形造ることができるビジネスにすぐ使える7つの法則を紹介することにしたそうです。以下に概要を翻訳しつつ神話の法則を意識しながらまとめてみました。

1.The Mission 「ミッションの切っ掛けを語れ」

まず対象とするオーディエンスになぜこの商品を出したのか、そのブランドを作り上げたのかミッションステイトメントなどを意識してその由来を語る。どんな経験からはじめようと思ったのか、どんな事を解決しようと決心したのかなど

2.The Downfall 「挫折を語れ」

人である限り平凡な日常のちょっとしたきっかけから思いついたことがすぐ上手くゆくことはそうないものです。ビジネスプロジェクトでも必ず壁にぶち当たるものですが、その落とし穴や挫折について赤裸々に語ることが重要だそうです。ポイントは、挫折を繰り返す中でなんども諦めようとした事を語り、最後に「私もあなたと同じ普通の人なのよ」と共感をえること。ちょっと演出しすぎのような気もしますが、神話の法則を意識するとこの部分で「観客の心をぐっと掴めるか?がキモ」だと言えます。。

3.The Journey 「冒険をするに至った経緯を語れ」

挫折を味わい挫けそうになってもプロダクトやサービスを世に出すための壮大な大冒険をはじめたあなたはその冒険をはじめる(決心する)に至った経緯をこのセクションで語ります。時には目を覚ましてくれたり、ヒントを与えてくれる賢者なども登場してもいいかもしれませんね。

4.The Breakthrough 「躍進までのプロセスを語れ」

冒険を通じてさまざまな通過儀礼を経験し努力を重ね成長してゆくあなた。ある日、躍進の時が到来します。そのプロセスを語るフェーズです。神話の法則では、若者がダンジョンなどで裏切りや出会い、成長を重ねて最後のクライマックス=最大の困難と戦う場面ですね。

5.The Surprising Results 「成し遂げた偉業を語れ」

このセクションではさまざまな苦難に立ち向かい、その結果、得たビジネスアイデアや考え・コンセプトが素晴らしいものであることをひたすら語るフェーズ(最近の流行りは音楽や余計な演習は排除してシンプルに印象づける演出がより効果的のようです)。神話では若者がこれまで誰もが達成したことのない偉業を成し遂げ、まさにヒーロー誕生の瞬間の幕という設定になります。

6.The People's Results 「人々の反応をルポせよ」

ここがあなたの顧客(ターゲットとなる消費者)にとって重要なパートだと言っていますが、成し遂げた偉業により、どういった恩恵がもたらされたのか、実際にプロダクトやサービスを使っているユーザーの生の声をお届けすべし。だそうです。神話の世界では、勇者がラスボスを倒し、闇に包まれた村や王国の民や住人が喜んでいるような場面すね。

7.The Triumph 「偉業を讃えよう」

観客(ターゲットとなる消費者)と偉業について称える場面です。あなたが世に出したプロダクトやサービスによって人々がどんなに便利なった(時間が節約できた、お金が節約できた、負荷を軽減できたなどなど)か、また人々に貢献できて「嬉しい。。」というあなたの気持ちを述べて締めくくりましょう。

どうでしょうか?どこかで見たことがあるような設定ではないでしょうか?

これは、私の個人的な見解ではありますが、AppleやGoogleGlassなど最近コンセプトビデオなどを活用したマーケティング展開をする企業さんなどは、こうした考え方を意識して人々の心を鷲掴みするようなブランドストーリーやプロダクトストーリーをつくり上げることに長けている企業ではないかと思うことがよくあります。

techcrunchなどでも「Marketing Lessons Startups Need to Learn from Google’s Project Glass Concept Video」(和訳はこちら)な記事が出ていましたが、物語性で「人々の心を摘む」=「共感を呼ぶ」といったベースにある考え方は、この神話の法則に通じるものがあるように思いました。よく日本の企業はマーケティングが下手だ。海外の企業はセンスがいいという方もいらっしゃるようですが、こうした考え方を意識するとソーシャル上でマーケティング展開方法など参考となる点が多々あるように思います。最近コンテンツに注目が集まる中、ライターズジャーニー(神話の法則)のエッセンスを感じる内容の記事が多いように思いますが、私個人の気のせいでしょうか?

最後に、GoogleGlassのマーケティングと、最近ちょっと共有してもらった株式会社ログバーのRINGのティーザー手法がほんとよく似てるなぁと関心した事なども挙げさせて頂きます。だらだらと書いてしまいましたが、コンテンツマーケティングに関するアイデアの発想という点で何かヒントとなりましたら幸いです。

GoogleGlassのHP

GoogleGlassのコンセプトビデオ

RINGのHP