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ページの離脱ポイントについて仮説を立て、改善を繰り返すことの重要性

2015年03月25日 ネズミ2号:略称「M」
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こんにちは。子ネズミAです。

前回に引き続き、勉強会で学んだことを紹介したいと思います。ページの離脱ポイントを把握し、修正を繰り返したところ、直帰率、コンバージョン率が改善しました。

この改善(修正)作業では、毎回新たな発見があり、私にとって大きな学びとなりました。今回は、私がサイトの改善で新たに意識したポイントについてお伝えします。



見る、感じる、流す、座る、読む、の順番を意識して改善をする

訪問者がサイトにアクセスしたときに最初に見るポイントから、その後の視線を辿りながら一つひとつを繋いでいく作業を行いました。

まず、ユーザーがサイトをどのような順番で見て、読み進めていくかを仮説立てて整理します。

  1. サイトを瞬間的に見る
  2. 雰囲気を感じる
  3. 流すように読む
  4. 読み解く

この流れは、私が初めてサイトに訪問したときの行動です。一つずつポイントを見ていきます。

1.サイトを瞬間的に「見る」

最初にユーザーの視点に立って、サイトにアクセスした瞬間を想定し全体をパッと見ます。このときは、読むというよりは「見る」に重点を置きます。

「このサイトは私が求める情報が掲載されているのか?」「それとも他のサイトに移った方がいいのか?」ファーストビューで瞬間的に判断をします。

「フックと呼ばれる、引っかかる部分があるかどうか?」「ユーザーがちょっと見てみようかな」と思えるかどうかがポイントです。そしてユーザーは「下にスクロールをしていくか?」「閉じるか?」を決断します。

2.雰囲気を感じる

次に、ユーザーが雰囲気を肌で感じる瞬間がきます。視覚から情報を得るので、雰囲気という言葉は合わないかもしれまん。しかし、”サイトが醸し出す雰囲気”はどのサイトも持っていて、初めて訪れたサイトにはそれを強く感じます。

「このサイトは自分に合う」
「このサイトは自分には合わない」

という感覚です。

これは新しく漫画を読み始めるときの感覚に似ていると私は思います。

「絵が好きか嫌いか?」
「ジャンルが好きか嫌いか?」
「話のテンポが心地よいかどうか?」

その漫画の面白味を理解する前に、「読む」「読まない」を判断しているのですね。私の場合、1つでも自分の好みに合わない場合、途中で閉じてしまうケースがよくあります。

私はこれがウェブサイトにもあると感じています。

3.流すように読む

見る壁、感じる壁を乗り越えたら、サイトに滞在すると決めて、読み進めます。しかし、まだこの段階の「読む」は、流し読みのレベルです。

「情報を収集しよう」という段階ではありません。流すようにスクロールをして、目についた文字から「全体を読み解く価値があるかどうか?」を判断します。

探している情報が収穫できるか?それ以上のものがあるかどうか?素早くスクロールして、目につく情報を収集していきます。

4.読み解く

ここまできて初めて読み解く姿勢になります。素早いスクロールを一度止めてページの冒頭に戻ります。そして、タイトルから順に丁寧に読んで理解しようとします。

ここまでの、1〜4が私自身が初めて訪れたサイトで行う判断の順番です。この順番通りに運営サイトをチェックし改善につなげます。

読者を置いていってしまう構成になっていないか?

私が今一番意識していることは、「独りよがりのサイトになっていないか?」という点です。

私はサイト一つひとつに対し愛着を持ち、楽しみながら運営しています。時折、読者の視点を忘れてしまい、独りよがりな構成で淡々と情報を発信してしまうことがあります。

これが、サイトの離脱要因の一つではないかという考えに至りました。

改めて先ほど紹介した1〜4番までの離脱のポイントをまとめると下記のようになります。

1.サイトを瞬間的に見る ⇒ 「ちょっと見てみようかなと思えなければ離脱」
2.雰囲気を感じる ⇒ 「雰囲気が自分(ターゲット)に合わなければ離脱」
3.流すように読む ⇒ 「気になる見出しや小見出しが無ければ離脱」
4.読み解く ⇒ 「書いてあることが分からなければ離脱」

1〜4までを意識して、訪問者がファーストビューからコンテンツを読み解く姿勢を作るまで、「おもてなし」ができているかをチェックしていきます。

ページの直帰率が高かったり、回遊率が悪かったりした場合は、これらのどこかに原因があるケースが多いです。アクセス解析を一つひとつ丁寧に見ながら、改善すべきところを優先順位に応じて対応していきます。

まずは自分自身が他のサイトを閲覧しているときの行動を振り返って見て、そのポイント毎にどのような視点の移動、感情の変化が起きているかを書き出してみると、思いのほか、自社サイトの改善に反映できることがあると気付くことが多いと思います。

ネズミ小僧二号より

運営サイトにおいてユーザーが望む情報を提供できているかどうかは非常に重要なポイントです。

またユーザーに情報をしっかりと読んでもらうためには「分かりやすさ」「見やすさ」「読みやすさ」も同時に求められます。

子ネズミAさんは、自身のサイト回遊体験を省みて、それらを手順化し、客観的に自サイトをチェックするという方法を取り入れたようです。

その結果、ユーザーの立場でページを見直すことができ、直帰率、CV率が改善し売上アップに寄与したとのこと。ページを作って終わりではなく、アクセス解析データなども活用しながら、改善を繰り返すことでユーザーに親切なページになっていくいい事例ですね。

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