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Googleが重視していると思われるシグナル大胆仮説

2013年10月24日 ネズミ1号:略称「T」
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フロー系はソーシャルシグナル重視・ストック系はAuthorRankがレバレッジが利く!?(indepth-articleしかりknowledgeGraphしかり..)

最近サラリーマン仕事が忙しく、マットカットさんのビデオを中心に更新してきましたが、明日やっとお休みが取れますので、今日は空き時間を使って仕事の打ち合わせの傍らたまたまGoogleのお話でもりあがったので、その内容を元に内輪だけの大胆な仮説を披露させていただくことにしました。
まずは、海外で、2011年頃から実は話題となっているソーシャルシグナルの件と、その辺りを上手に使っていると思われる日本のベンチャーについてです。あくまでも内輪話ということで、ご了承ください。では、結論から。「Google社はSERPs上上位表示する際のスコアとしてSocialシグナル比重を実は大きくしている。ここ数年の話。」です。



ちょっとした件で、米国シリコンバレーで起業したHさんとデューデリのお話で2時間ほど普段着のMTGをしたのですが、とある銘柄の価値算定の際にオーガニックの評価をすることになったのですが、やっぱりSocialSignalだねぇというお話になり盛り上がったのでしばしお付き合いください。

Google社の関係者とはあえてそういうお話はしないことになっていますが、2010年ごろからみんなが騒いでいた部分はやはりデータを見ても事実といわざるを得ません。日本でも、GoogleJapanとはてぶは裏で連携しているのでは?とか、Y社さんとスポンサードサーチ関連hogehoge..がらみのお話をする際も、Relevancyという文脈で、ADを表示する件やここ最近のAdsenseやらGDNやらでの+表示にさらに顔写真の件やら、規約変更の件やら見ているとやはり...という感じ..でしょうか?

では、データから

2011年 4/19 Mozのデータです。

Correlation of Link Metrics vs. Social Signals

リンク数とソーシャルシグナルに関する上位表示ランクの要因別データ

はい、次が2012年6月に発表されたSEOBlogでのデータです。

こうしてみると一目瞭然ですが、ソーシャルシグナルがランキングカウント要素として大半を占めていることがお分かりになるかと思います。

実はコンピューティング技術というのはまだまだそこまでインテリジェントなものではなく、Google社はNLPなどの意味解析で膨大なリソースを投資することよりも、リンク構造による数学の計算をおこないスコアリング手法であるPR編み出した企業でもあります。

セマンティックに関しても、あくまでも何?を認識するためのエンティティをライブラリーとしてデータベース化することが主体です。

検索というのは、データベースに格納された情報をよりクエリーにあわせ、一覧結果を返すというシンプルな処理です。

数兆にも及ぶページをキャッシュし、クエリー(問い合わせワード)に合わせて、適切なリストを結果として優先順位をつけて表示させるには、シンプルに考えると以下の2つの精度が上がれば良いわけです。

  1. 問い合わせワードの意図をきちんと解釈すること
  2. 解釈できた問い合わせ内容に即した適切な結果を優先順位をつけてリストで返す精度を上げること。(ここでは優先順位のつけかた精度)

以上です。最近、Illustrated Guide to Google's Algorithmなどような記事が日本語訳された記事が掲載されていましたが(TWではつぶやきましたが時間がなく当サイトでは記事にしませんでしたが..)

まぁ、このインフォグラフはある意味、的(まと)を得ているともいえます。ただし、この図の(データベースに格納されているニュアンスとなっている)右下部分は私には違和感があります。

本当は、こうではないでしょうか?

HUMMING BIRDについては、特に右の青い部分と右の橙色の部分のKWとフレーズ..などによる問い合わせ内容の解釈精度を上げる点についての改善であると考えています。この問い合わせ内容を解釈するための技術としてエンティティを解したセマンティックな文脈で(オントロジー的な形でばらばらになっていた情報を統合的に扱い)整理して問い合わせ語句の意味を適切に理解しようとうのが現在の争点であるように思いませんか?

今後ウェアラブルデバイスの普及をストラテジーとして考えている前提であるならば、問い合わせ意図を適切に、たとえ対話形式などになっても解釈し、今度はもっと進んだsuggestといった行為も行いたいと。それが今の流れかなぁと考えています。(例えばGoogleNowや今後GoogleGlassに実装されるライブラリなどが参考になる)

はい、では本題にもどりますが、左の青枠の部分ですが、以前、「Socialはアンテナを張る受動的な情報ソース、どちらかというとSuggest、一方で検索という自らGoogleに希望を問い合わせとして伝えて欲しい情報を得るという行為は能動的な目的ある行為なので、wantだ」という記事を書いたことがありますが、今後のデバイスの潮流と、入力インターフェースのあり方を考えると、上図の部分(Score of SERPs Priority)部で重視する部分がどこになるのかおのずと明確になるのではないでしょうか?

今、海外を含め、人々がインターネット上で過ごす多くの時間をSocialが占有しつつあります。そのSocial内でReputationがあるもの(話題として盛り上がったモノ、または、Social上であの人はこの道の権威だ!と認められた人による執筆記事などはやはり上位表示するシグナルとして活用したくなるとは思いませんか?

この点Google+については、どちらかというと右側の青い枠のポジションで活用する文脈(これはindepth-articleしかり、G+の広告露出しかり、また、記事執筆者の属性情報を構造化するという点と、一方で、Authentication指標による左側の青枠のメトリクスも兼務するものにしたいというのがGoogleの意向といえるかもしれません。

ただ、今現在においては、FBやTWや海外ではLinkedInなどのシグナル、日本では、はてぶなどのシグナルなどが多いのでこちらのデータを無視しているとは必ずしも言えないという想像をしてもバチはあたらないかもしれませんね。

マット・カッツさんが、こちらで紹介した記事でも触れましたが、単に+を押した数ではない!とか「いいね」の数じゃなと火消しにかかるのも別な見方をすれば面白い解釈もできそうですね。

まとめ:Socialで「ウケる」ということはやはりユーザーに支持されるコンテンツという結論

つらつらと書かせていただきましたが、結局とどのつまり、ソーシャルでも話題をさらうようなコンテンツをつくりましょうということになるのでしょうね。という結論にいたりました。ソーシャル上では「今」を重視するフロー型の情報が命でもあるので、テーマ設定リサーチャーという職種が今後できるかもしれませんね。などといった話題でももりあがったりもしました。また一方でストック型のニーズがあることも事実ですが、こちらは構造化されたデータが優先されるであろうという点で+による著書認証やAuthorランクは今後重要な要素となると思われます。なぜかというと、セマンティック技術が進み、SERPs上では、KnowlegeGraphやIndephtArtileなどオリジナルなタイトルやスニペット以外にさまざまユーザー利便性をあげるようなUIが今後いろいろと試みられるだろうからです。UIが変わっても安定したトラフィック資産を確保するためにも細かいところから着々とストラテジーを練りながら、中長期的な戦略と投資計画をかける事が一番なのかもしれません。

おまけ当サイトでも何度か扱ったシリーズAROUNDのベンチャー事例:2号さんにも記事を書いていただきましたが、例えばRetty社。Googleにインデックスされないような範疇で、「いいね」を22万6000件も獲得するような運用なども実はやっている..という面白い見方もできるとも言えます。こうしたシグナル活用があるからこそ、+2号さんの書かれたオーガニックポジション戦術につながるという事も言えるのかもしれません。だれもが2号さんの分析どおりRettyBをやってもうまくいかないのはこうした裏側の施策含め分析できるかという点で別れるのかもしれません。ちなみにRettyのトラフィックの9割はFB経由のようです。代表の起業文脈を見ても、そもそもSERPsからのオーガニックはストラテジー上範疇外だったと言えますね。少なくとも創業当初は。。

PS:記事に書ききれない海外系の情報は、今後はTWでも紹介しますので、こちらからも是非ご確認ください。

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