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Moz記事にマット・カッツが反論!「Google+1's数だけではランキングインパクトなし」

2013年08月22日 ネズミ1号:略称「T」
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+1s論争に終止符!?「いいね」ボタンや+1sボタンが押された数でなく、オーソリ+1s記事を共有されたりすることの方が重要。

TheMozBlogに「Google+1sとランキングに驚くべき関連性が!」という記事が掲載されて、賛否を呼んだようですがHacker Newsのスレッドにマット・カッツさんがそんな論理はなりたたないでしょ!と反論したそうです。一般論で推測できるような2つの因子の相関が高いからといってそれをアルゴリズムの一部の核心を突く真理であるように論争を呼ぶのはちょっとまったぁという事になったのでしょう。誤解を生む受取方をする人もいるので、敢えて反論したような感じですね。以下がその一部分。しかし、インタビューやら実務やら多忙な人だと思いますが、こまめに対応してくるところは脱帽です。

Just trying to decide the politest way to debunk the idea that more Google +1s lead to higher Google web rankings. Let’s start with correlation != causation.

「Google+ボタンが押された数とランキングに大きな相関関係ありと早急に判断するのは間違いだ。たまたま見た2つの事象の因果関係が万物を説明する究明解とはなりえないというのは科学の常識。まずはここからおさらいすべきだよ!」

ときっぱり反論しています。



以前にもMoz記事のFacebook「いいね」ボタン記事に反論

2011年にもMozで書かれたFacebookの「いいね」ボタンと検索ランクの因果関係に関する記事についてマットさんは反論したようですが、その時もマットさんは「いいね」ボタンと数を単純にランキングスコアとしてカウントしてるわけじゃなく、コンテンツの品質が重要。品質高いコンテンツは一般的に 考えて沢山の「いいね」を獲得すると思われると思うが、だからと言って我々が単に「いいね」の数が多ければそのページが品質の高いコンテンツであるシグナルとして活用するってのは間違いだと釘を刺したようです。以下のその当時のコメント。

If you make compelling content, people will link to it, like it, share it on Facebook, +1 it, etc. But that doesn’t mean that Google is using those signals in our ranking. Rather than chasing +1s of content, your time is much better spent making great content.

「いいね」ボタンや+1sボタンが押された数でなく、オーソリ+1s記事を共有されたりすることの方が重要。

この事は、ページランクの高いハイクオリティサイトからのバックリンクに匹敵する?!

SEJによると一方でGoogle+はページランクに影響を及ぼすリンクジュースがあり、アンカーテキストも有している。この2つの要素はページランクアルゴリズムを構成する要素であることも事実とのこと。

GooglePlus施策のゴールは、+ボタンの数を稼ぐことでなく、オーソリとしてのアカウント地位を築く活動に投資することと、それによりインフルエンサーと関係を持つことだと結論付けています。

昨日アップした「「Google+ボタンを押させればいいわけでない!」その道のプロ同士のお付き合いが重要!?」でも当ブログでは、Mark Traphagen氏(この方はGoogle+上でEric氏が共有してくれた方)を事例に挙げさせていただき“こちらの説”を支持させていただきましたが、早くもGoogle+ボタンの件はケリが付いた感じのようです。

MozBlogの+ボタンとランキングの因果関係に関しては、単純に数とランキングの相関係数を計算しただけで、マットさんが言うように、「一般論としていい記事ならそれに対して+ボタンを押すのは当たり前の傾向だろう、だからといって+ボタンの数を品質を決定付けるシグナルとしては使わないよ」というのは科学的にみて全うな論理ですね。だって、そんな当たり前のことを対外的にロジックだとプロパガンダされても、+1ボタンを沢山押させようとする施策は簡単にできてしまいますからね。

マットさんなども、誤解を与えかねない言及記事(ブラックな手法をおこなう性悪説にたって)に対して、Googleでは、もっと深い考察の元、きちんとアルゴリズムを改善しているのですよと、単純な論理に煽られて道をあやまるなと、過熱気味の議論に水を刺した感じなのかもしれません。

今回のケースでもつくづく思いますが、深い洞察と本質を見ぬくという視点をこれからも大事にしてゆこうと思います。>2号さんやはりそうですね。。。

不謹慎なソリューションやビジネスの芽を事前に摘み取るマット・カッツの対応の速さに脱帽

リンクビルディングについて、ウィジェットやインフォグラフからのバックリンクを先日否定したばかりのマット・カッツですが、業界的には、これからソーシャルシグナルだということで、そのインテリジェンスの総本山ともいえるMozBlogで次は、“SocialSignalを稼ぐソリューションだ!”こんな因果関係が調査の結果わかりました!・・・数週間後、こんなソリューション出しました。。。ひたすらpptなどによるSlideShareや+コミュニティ上での布教活動...、ネットワーク上に意味のないノイズが横行する。。、Google社の無駄なリソース(ストレージ)が食われるという流れを察知して影響力あるマットさんが、それもHacker Newsというかなりギークなスレッドにさりげなく書くという対応をとっている現実をみると、情報をきちんと見極めましょう!ということがどれだけ大事であるか納得いただけると思います。

まぁ、HackerNewsへのマットさんの投稿が偽造だったらこれもまた情報操作ということになりますが、この辺りの情報戦はまさに政治や、金融の情報操作に似ていますね。Googleという会社の裾野で広がる経済圏の大きさと、その情報操作によりどれだけのマーケットやお金が動くのかと改めて想像してしまった出来事でした。

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