インハウスSEO担当者として業務を行っていると急にSEO順位が上昇したサイトが現れたときに、そのサイトが上層部の目に留まると、「○○○というサイト急に上がってきたようだけど、どうなっているのか?」といった感じで競合サイト調査を要求されることがあります。
急に上がったサイトなどはしばらく様子を見ないとなんとも言えないのですが、そうも言ってられないので、全体的な概略をデータでお伝えするようにしています。
このような時に役立つのが実は「SEOチェキ!」だったりします。ツールの使い方は至って簡単ですが、その利用方法をご紹介しましょう。
「SEOチェキ!」で取得できる調査項目を別途Excelでまとめずに、下図のように画面のキャプチャを採り、横並びに比較して見せるようにします。
なぜExcel等でデータだけを抜き出して比較しないかと言うとそれをしてしまうと、なぜそのポイントを抜き出したのかというところが焦点になる可能性があるためです。
このようにデータを抜き出すと作成時間も掛かるし、なぜこの観点から比較しているのかを説明する必要が出てきてしまいます。
つまり、画像のキャプチャを利用することで、SEOチェキ!というツールで取得できるデータによると、という但し書きが得られるので、その後のデータ比較にポイントを絞ることができるのです。
しかもSEOチェキ!では対比する項目が上部に分かりやすく記されるので双方を比較しやすくなんとなく説得力が増すのです(経験上)。
自サイトと競合サイトとの数値比較をすることで、特徴だった数値の差が出てくるかと思います。たとえば、インデックス数の差であったり、サイト運用歴であったり、被リンク数であったりなど。
SEOのランキング要素は多岐に渡り、どれが正しいということは言えませんが、そこからSEO担当者として考える仮説をしっかりと伝えることが大切です。
また、単なるデータを解説するだけでは不十分であり、現在継続的に行っている施策と今回調査したデータから導き出された仮説との接点、軌道修正が必要なのかどうかなど論理的な筋道が立てられているかといった視点でつじつまが合っているかを検証します。
上層部は新たに進出してきた競合サイトの実態も気になっているかと思いますが、自サイトの今後の展開についても詳しく知りたいという想いもあるということを配慮し、その観点を含む形で報告するようにします。
SEOの競合分析を行う際に、どこに力を入れるかによって、不毛な努力をしてしまう恐れがあります。競合分析をすることが目的となってしまい、出てきた結果を見ても何もファインディングが無かったり、次の一手に役立つデータになっていなかったりするとその調査時間が無駄になってしまいます。
Googleがどのようにランキング評価をしているかを判断することは不可能ですので、競合調査という手段を通して、自サイトのサイト価値をどのように高めていく必要があるのかをユーザー視点で考えることが大切です。
実際にサイトへ働きかけ(サイト更新、コンテンツ拡充)を行うことによって初めて検証、改善を図ることができるということを肝に銘じておきたいですね。