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キーワード調査ツール結果からコンテンツへ反映する過程で注意すべきこと

2014年03月30日 ネズミ2号:略称「M」
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こんにちは。ねずみ小僧二号です。

最近は、コンテンツページを追加することがSEO施策、つまり自然検索流入を増やす一つの手段であると考えられる方が増えてきました。

先日、「キーワード調査からどのようにコンテンツを作ればよいのか?」といった相談を受けたのですが、少し勘違いされているかなと思った節もありましたので、今日はその辺りを事例を交えてご紹介できたらと考えています。



キーワードが含まれていれば良いという考えではユーザーの検索意図には答えられない

ターゲットキーワードと実際のコンテンツを見たところ、確かに狙いたいキーワードが文中に含まれてはいるものの、ページで伝えたい論旨が不明であったため、「ユーザーのどういった検索意図(知りたいことなど)に回答するコンテンツなのですか?」とこちらから質問したところ、先方は答えに窮してしまいました。

コンテンツを拡張していけば良いという風潮が広まる一方で、どのようにコンテンツを追加していけばよいかを理解しないまま、ただ単にページ数を増やしていっても、掛けた労力や費用の割にはリターンが少ないことが多々ありますので注意が必要です。

今日は、「箱根 ホテル」と「新橋 ホテル」、「プリウス 相場」と「インプレッサ 相場」というクエリワードを例にしてユーザーのニーズを探ってみることにしましょう。

「箱根 ホテル」と「新橋 ホテル」

「箱根 ホテル」と「新橋 ホテル」というクエリワードは確かに存在するでしょう。ただし、このクエリワードで検索するユーザー属性が異なるのは少し考えればお分かりいただけるかと思います。

実際に「グーグルサジェストキーワード一括DLツール」を使って、それぞれのワードのターシャリーワード(3rd ワード)を比較してみましょう。(検索語句が増える[検索フレーズが詳細になるため]ほどユーザーの意図を把握しやすくなります)

keyword-research_1.jpg

いかがでしょうか?

左が「箱根 ホテル」+αの複合語、右が「新橋 ホテル」+αの複合語の一部です。これだけでも、「箱根」は観光、旅行の印象が強く、個別のホテル名などが複合語として現れています。一方、「新橋」はビジネスホテルや当日、デイユースなどビジネス色が強い印象があります。

上記の表は複合語の一部ですので、実際には、もっとたくさんのクエリワード群がサジェストワードとしてヒットしています。それぞれを比較すると、より鮮明にユーザー属性やユーザーが検索で求めているものを想定することができます。

「プリウス 相場」と「インプレッサ 相場」

次に、「プリウス 相場」と「インプレッサ 相場」について見てみましょう。

keyword-research_2.jpg

前提として両車では販売台数が異なりますので、そもそも検索ボリュームというものが自ずと変わってきます。上図はGoogleトレンドの結果ですが、プリウスのほうがインプレッサに比べて人気度の動向が高いことがわかります。よって、「プリウス 相場」のほうが「インプレッサ 相場」より、複合語の拡がりも増えると考えるのが自然です。

keyword-research_3.jpg

こちらも結果を見てみましょう。

確かに少々の違いは見られるものの、クエリインテンションが車種の相場に関して知りたいということですので、プリウスであろうが、インプレッサであろうが、同じように知りたいユーザーがいるということです。

注意しなければいけないことは、インプレッサのページを作成する際に、このインプレッサのキーワードリサーチ結果だけしか対象にせずに考えてしまうと抜けが出てしまうということです。プリウスや他の車種のクエリワード状況も参考にしつつ、インプレッサでも同様に知りたいと想うユーザーがいるであろうと考えることが大切です。

まとめ

事業会社であれば、ユーザー属性やユーザーが知りたいと思っていることは、こういったキーワード調査だけでなく、他の手段も利用しながら、マーケット調査を行うことでしょう。

しかし、キーワードツールを活用して事前調査する場合には、ただ単に調査して、何の疑問も持たずにコンテンツを作っていってしまうと箸にも棒にもかからないような記事が出来あがってしまいますので十分にご留意ください。

今回紹介したように、「似たようなワードであってもユーザーの検索意図が異なる場合がある事例」「似たようなワードであったとしても、それぞれ検索ボリュームが違うため、少ない対象だけで判断するのではなく、検索ボリュームが多い同様のクエリワードがないか」と考察してみることが大切です。

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