突撃!マット・カッツ

1ページ目に同一ドメインから複数の結果が表示されるのってやっぱりおかしい!?

2013年06月17日 ネズミ1号:略称「T」

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美味しいフレンチって検索したら10件中7件食べログからだよ!これてどうなの?(日本風にアレンジしてみました。)

film.png今日の質問はカルフォルニアサンフランシスコからの質問です。検索結果に1つのドメインからの結果ばかり表示されることがありますが、なぜこのような状態を放置しているのですか?(検索結果にYelpの結果が7つも表示されるのって本当にユーザーとって良いと言えるのでしょうか?)

matt:実はこの質問については、いろいろなケースで意見を貰っているんだけど、今回の質問は分かり易い事例なので、頑張って答えさせていただきます!実は初期のGoogleでは検索結果をYelpのページで占領されていまうことに制限はかけていなかったんだ。
つまり、完全にページランクのスコアに基づいて表示させていただんだ。例えば、アンティーク物の緑のガラス瓶と検索した際に、一つのドメイン品質が相応しいと判断したら、幾百もの結果がそのドメインから表示されることもあったんだ。でも多用なユーザーの意図に答えるためには、こういった一辺倒な考え方では対応できなくなって来たんだ。



matt:そこで、我々は、ホストクラスタリングなるものを提案してみたんだ。これは何かと言うと、それぞのホスト毎に、例えばサブドメインも含むんだけど、最大2つまでしか結果に出さないというモノ。
多くのウェブマスターや(スパマー達)は、この考えを受け入れてくれて「OK」と言ってくれたんだけど、「なんかぁ素直だなぁ」と思っていたら、サブドメインを乱発して2つずつの結果を表示させようとしちゃったんだ。
何が起こったかって?検索するとアンティーク1.ホストから2つ、アンティーク2.ホストから2つ、アンティーク3.ホストから2つずつ結果が表示されちゃったんだね。そして結局お眼鏡の商品を探すのに、全結果ページをみなければ欲求不満になっちゃうような状態になっちゃたのッ。そしてまた改善!今度は、検索結果の多様性を重視して、1つのドメインから1つの結果を表示するようにしたんだ。そうしたら今度は、1番目のランクのホストから1つ、2番目のランクのホストから1つ....10番目のランクのホストから1つって表示することになったもんだから、ミドル、ロングテール検索意図なんかでは、そんなに多くのふさわしいドメインって無いことに気づいちゃったんだ!「おっーマイがぁー!」って感じだね。

matt:結局、ページランクの高いドメインのページで、かつ品質の良い結果が多いという場合は、特定サイトから複数のページを検索結果に表示してもいいんだよ!ってことになったんだ。だから、またまたアルゴリズムを変えてみただ。ただ一方で、人間というのは欲張りで、全~部同じホストからの結果しか表示されない場合、少しは変わったオプションを2つ、いや4つ?位は、結果として表示させたい、(見てみたい)って思う人が出てくるんだ。だから、またまたアルゴリズムを変えてみただ。テネシー州 レンタルキャビンと検索するケースを考えてみよう。このケースの場合、本当にベストマッチした結果であれば、ひとつのドメインからケチケチ1,2個の結果を表示するより、より多くのページを結果に掲載したほうが便利だね。逆に、イギリスで受けられる介護サービスといった意図で検索した場合は、1,2個のドメインからのサービスしか結果にでなかったらこれはこれで不満だろう。

matt:そこでさらに、1ページ目についてはもうちょっとしたオプションとしていろいろなホストを表示するようにした。で、2ページ目や3ページ目は誰も見ないだろうからベストマッチなホストであればページランクの高いホストから結果を複数表示させちゃえってことにしたんだ。

matt:そうしたら、今度は、インドやその他の国で職探し検索している連中から、「3ページ目から同じドメインのページばかり表示されてどうよって!怒;)」不満をぶちまけられちゃったんだ。うーん。確かに職探している時はこいうのストレスたまるよなぁ。。でもいや待てよ、これが2ページ目だったら、まてよ4ページ目、5ページ目だったら、ほとんどの人ってそこまで見ないよなぁ。。。うーん、これってどれだけ関心があるかって問題かもなぁ。そこまで結果を見る人って。

matt:で結局、改めてしらみつぶしにここ数ヶ月の問い合わせを検証してみたんだ。結局、334事例のうちこうした特殊なケースは4,5件ぐらいだってことが分かったんだ。これを受けて徹底的に何ページ目からがドメインクラスタリングすると不平、不満がでるのか改めて見直してみたんだ。そして出た結論が3ページ目以降なら大丈夫かなってこと。この件については、随分振り回されたので、エンジニアに直々にメールして渇も入れたりしたんだよ。「どう?ユーザーはまだ満足してないのかなぁ?なにか新しい改善は進んでるの?」って。
そしたらこんな答えが帰ってきた。

engineer:「あっ。。はい汗;)ちょうど新しいアップデートを検証中です。」「承認チームでそろそろ承認がおりそうなおでもうすぐロールアウトできますっー。」

matt:「で?どんな変更を加えるの?」

engineer:「えーと、それは、1ページ目でドメインクラスタリングとなった場合1つのドメインからの結果は4つまでとし、もしユーザーが次のサーチリザルトページをクリックしてみたら、2度と同じドメインからの結果は表示させなくするというものです。」

matts:うーん、これならレンタルキャビンのケースも、イギリスで受けられる介護ケアのケースも、インドなんかでの職探しのケースでも対応できそうだねぇ。

matt:そんなこんなでやっと結論。こうったケースは、バランスの問題なんだね。1ページ目で同一ドメインから複数の結果が表示されるのは時として”やらせ感”が出て不快な思いがするけど、もっと他のオプションと言う人は次にページを見に行くだろうし、1ページ目にドメインクラスタリングが4つなのか5つなのかそれとも3つなのかはこれから徐々にまた意見を吸い上げて調整していくしかないね。我々は、基本的には検索結果の多様性を重視しているんだけど、一方で、本当に信頼できるサイトで便利で有意義な結果であるなら一つのオーソリドメインから複数の結果を表示してもいいと思うんだ。。

matt:ということで、これからもこの件については、皆さんからのフィードバック待ってます!tweetしてくれてもいいし、直接メールもちょうだいな。その際にはスクリーンショットも送ってね。これはいけてない検索結果だよってコメント添えてくれれば絶対見るから!
これは別に告げ口ってことじゃぁなくて、engineerに良いフィードバックをしてよりよい結果をだせるようにしたいんだ。
それでは、通報まっているよ!

ネズミ小僧1号:うーん、でもこれって僕たんがマット・カッツさんの部下だったら、承認チームに承認もらってもう大丈夫って報告しても、マッツさんから、僕たんとこに、「直接こんなクレームきたんだが、どうなってんの?怒;)」って言われちゃうかもしれないってこと?
Googleで働くお父さん、お兄さん、お姉さんお疲れ様です。汗)

ネズミ小僧1号:あとそれから、今日のTシャツに印字されていた「Report spam」はイカしてました!



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