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バックリンクの重要度は今後減ってゆくのでしょうか?

2014年05月07日 ネズミ1号:略称「T」
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film.png今日はニューヨークのリアさんからの質問です。「Googleはコンテンツの中身だけでなく、バックリックを検索エンジンに導入することで90年代検索エンジンマーケットに変革をもたらしたと言えますが、パンダとかペンギンでどちらかというとコンテンツ重視な方向にシフトしてきているのでしょうか?バックリンクの重要性は薄れてゆくのですか?」。
matt:はい、90年代から今日までバックリンクは、まだまだ活用価値はあると言えます。ただ、この間我々が実現しようとしてきた事は、例えば専門的なエージェントなどがこの情報ニーズに対し、このページがマッチするのか?ということを明らかにすることだったのです。



matt:そういう意味では、バックリンクはサイトやそのページがどれだけ著名であるか(リンクによる投票でレピュテーションを有しているか)判別するには合理的な手法だと言えますね。ただ、一つ言えることは、多くの部分で、実際には、ランディングした特定のページが自分のニーズを満たすものであるかどうか重視しているんだと思うんです。

matt:そういう意味では、将来バックリンクの重要度はだんだん少なくなってゆく方向になると考えています。そうですねぇ。。例えばこの記事はダニー・サリバンが書いたものだとか、ヴァネッサ・フォックスのものだとかそういった類のものを理解することで、ある特定の専門分野の記事だとかいうことが分かるわけですが、一方で、この記事を誰が書いたかわからない場合であっても、Googleは徐々に文章自体を理解できるようになりつつあるのです。

matt:ここ数か月僕らが投資している大きな分野に..そうですね、たとえ話になりますが、スタートレックに出てくるコンピューターのようなものを考えているんです。どういうものかというと、対話型検索をイメージしてみてください。マシンに話しかけてその答えをもらうというようなもので、この場合、もうキーワードは使いません。

もうこうなると、人が何を言っているのか理解できるようになるんです。たとえば、ビーバーの身長は?とかいつ生まれたの?とかその人が何について聞いているのか?「この場合は、ビーバーに関する何か」になるのですが、こうしたことを実現するために、僕らは自然言語をより適切に理解しようとしているんですね。

matt:はい、近い将来、この記事は誰が書いたものなのか?そしてその書かれた記事が語ろうとしている内容はどういったものなのか?Googleはきちんと理解できるようになるでしょう。そうなると、必然的にバックリンクの利用価値は今よりも少なくなってゆくでしょうね。

とは言いつつ、あと数年は、バックリンクをサイトやページのベーシックレピュテーションを判別する指標としてまだまだ活用して行くことになりそうです。

ねずみ小僧:Googleはバックリンクを行列式で計算しスコアリングするページランクで当時のコンピューティングパワーでスピード感を持って合理的な検索結果はじき出すという点で検索業界に変革をもたらしたというイメージがありますが、ムーアの法則で進化するコンピューティングと構造化、機械学習処理などの進歩により、誰が書いたコンテンツで、どういった内容を語っているか、また対話型のクエリーを理解し、欲している内容を理解してインデックスされている膨大なコンテンツライブラリーから必要なものだけをサジェストするということが可能となってきているようです。あと数年は既存のアルゴリズムが有効なようですが、5年スパンで考えると、インターネットを活用したり検索するという行為自体がデバイスなども変わってゆくことでまったく違ったマーケットになっているのかもしれませんね。

それにしても、ビデオの中でもありましたが、スタートレックみたいなSFの世界のような対話型の検索技術に対し、本格的な取り組みをしているようですね。そういえば、Andoridなどでは、アプリの起動中にも「OK!Google」が動くようになったという記事を見かけたことがありますが、着々とSFの世界に近づこうとしている思わせぶりなビデオでした。

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