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SEO競合ワード「レーシック」に挑み、無惨に敗れ去ったサイトの顛末

2013年06月15日 ネズミ2号:略称「M」
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今日はSEO難易度が高いといわれる「レーシック」で負け組の烙印を押されてしまったレーシック専門クリニックのサイトを例にSEOの注意点に迫ります。

下落サイトはアグレッシブなSEOを仕掛けつつ10位台をキープしていたものの2013年6月に入り大幅なランクダウンに遭遇してしまいました。



なぜレーシックはSEO難易度が高くなってしまったのか?

SEOの競合度の高いワードの特徴は、商材の利益率が高く、アフィリエイトによるプロモーション展開が横行しているといったことが挙げられます。

2006年辺りからレーシックも広がり始め、2010年をピークにSEO熱が下がってきた感があります。レーシックのアフィリエイトを手掛けていた方には外せないネタですが、大手クリニックの成果承認が大幅に遅延し、アフィリエイト報酬が支払われない?なんていうこともありましたね。その後、レーシック業界でトラブル事例も発覚し、業界全体の建て直しを図らねばならないといったダーティーなイメージが今も尚あります。

そうは言っても当時は芸能人がレーシックを施術しただけでニュースになる時代でしたから、SEO難易度は相当高い部類のキーワードとなっていきました。

SEO会社の手口に嵌ってしまう理由

今回下落したサイトは、2011年末から運営されているサイト。このとき既にSEO難関ワードとなっており、上位サイトの被リンク数は半端ないです。事情がどうあれ、SEOで上位表示させなければならないわけですから、おそらくSEO会社の選定にあたったのでしょうね。

そして、ことごとく各社から、「リンク量が不足しています。たくさんリンクを付ける必要があります!当社の外部リンクは・・・」と、リンクリソースを大量に所有しているSEO会社に狙いを定め大枚をはたいて依頼したのでしょう。

レーシックという外部から自然なリンクが集まりづらい分野にも関わらず、OPEN SITE EXPLORERで2万強の外部リンクが認識されています。

外部リンクの不自然さは致命傷、ペンギンの餌食に。

たしかに新規ドメインで再スタートしなければならないとき、ドメインヒストリー、リンク資産で他社に遅れを取っていると感じてしまうのも無理はありません。

しかし、外部リンク数がいきなり増加するのは不自然ですし、SEO会社が大量に保有している外部リンクなんぞは何者なのかも分かったものではありません。

いずれにしましても、新しいドメインに不自然な形でリンクが付くというのはリスクが大きすぎます。特に自然リンクが集まりにくいテーマの場合、顕著に現われますので要注意。

実際にリンク状況を見てみましょう

ここでは、当下落サイトにおけるリンクバランスについて2つの観点から少し探ってみましょう。

lasik_1.jpgOPEN SITE EXPLORERの内部リンクと外部リンクのバランスです。私は外部リンクのアンバランスさをざっと見るときに、この赤枠で囲った円グラフを見ています。Googleに認識されているページ(インデックス数)に対して、このInternal LinksとExternal Linksの割合が不自然ではないか?今回の場合、明らかにExternal Linksの割合が不自然に高い状態になっています。ここでは深堀調査はしていませんが、もっと深く調査する場合は、実際の外部リンクをサンプリングでチェックしていきます。

lasik_2.jpg

Majestic SEOで直近のリンクの認識数の推移を見てみましょう。
グラフの波線が不自然ですね。Majestic SEOが認識しているものですが、明らかに波の上下が激しいサイトは恣意的に外部リンクを操作している可能性が高いです。外部リンクを買ってしまったのでしょうかね。

もちろん、どちらのツールもGoogleが認識しているリンクとは異なるのですが、ひとつのデータとして見ても不自然さが拭えないわけです。

「新しいドメインでサイトを運用していく」、「特定のワードで上位表示を求められる」、かつ「そのワードが競合度が高い」となると、通常のSEO会社の提案は下記のいずれかになってしまうでしょう。

1.外部リンクがどうしても必要ですよ。
2.難易度の低いワードから攻めて行きましょう。

SEOをこれからやろうとしているオイリッシュな会社にとって、2番目の提案は、魅力的に写りませんので、採用されることは少ないのが現状です。Googleの本質、SEOのトレンドを理解していない企業はつい1番の提案に飛びついてしまうのでしょう。そのようなことをしていると今回下落したサイトのような顛末が待っているわけです。

企業の顔であるドメインは何度も何度も変えられるものではないでしょうし、今この下落サイトのSEOを担当されている方は相当頭を悩ませていると思います。

ねずみ小僧は、違うアプローチでSEOと言いますかサイト構築を進めて行きます。もちろんSEOの結果を出す前提で(ここ重要!)

経営層が望んでいるものを全体感を通してスコープを定め可視化します。そして時系列に沿って進捗状況が分かる仕組みを構築しているのです。「これからのSEO」をご覧いただければ、そのプロセスがご理解いただけるかと思います。

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