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Google手動ペナルティの悪夢を風化させてはいけない!海外リンクの栄枯盛衰ルポ

2013年07月18日 ネズミ2号:略称「M」
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隆盛を極めた海外リンクの後始末を見るに、栄枯盛衰のはかなさを感じないわけにはいきません。一時期はIPアドレスが分散!短期間に大量のリンク!アンカーテキストを自由に設定!ということで、当時のSEO会社の担当者が、短期間で爆発的な威力を発揮します!!と豪語していたのをなつかしく思います。

SEO施策費用と効果を皮算用して、こぞって数々の事業会社が甘い蜜を吸いに飛び込んでいったのは容易に想像できます。そんな美味しい思いをできたのは、2008年~2011年くらいでしょうか。風化させてはいけないとの思いに至り、過去の記憶を辿ってルポしてみます。



不自然な順位下落を目の当たりにし恐怖におののいた体験談

2011年秋、当時私が相談を受けた会社でも月額数十万円で外部リンクを主としたSEO施策を行っていたとのこと。

サイトの更新はほとんどする必要がなく、リンクコロン検索で外部リンク数が増えるのを楽しみにしていたそうです。しばらくすると面白いようにBIGワードで順位が上がって行くのを目の当たりにし、「SEO担当はなんて楽な仕事なんだ!」「SEO会社と調整役に徹し、主要ワードの順位をチェックしておくだけでいいんだぜ!」と言っていたかどうかは定かではありませんが、うまくハマった担当者にとってSEOは楽な仕事だったのではないでしょうか。

しかし、そんな美味しい思いをできる時期も長くは続かず、2011年中盤から始まったGoogleからの不自然なリンクアラートは同年10月あたりから牙をむき始めることになります。

過去Googleのアルゴリズムの変動が起きた際は、1位のサイトが3位になったり、5位のサイトが2位になったりと上下入り乱れる形で順位変動が起きていたものですが、このときは変動が不自然でした。1位から10位までのランキングで3位のサイトだけが13位に下落し、しばらくして60位そして100位圏外へ下落。といった形で特定のサイトだけが順位を下げるという動きをしたのです。

私も長年SEOに携わり、数々のワードの順位推移をウォッチしていたのですが、あらゆるジャンルのワードで、このような不自然な順位変動をしたのを初めて目にしました。これはただ事ではないと感じましたね。

その後、2011年10月、11月、12月と月に1回から2回このような動きが続きました。結局2012年4月に導入されたペンギンアップデート1.0まで、Googleによる手動ペナルティは続くことになります。

2011年11月~12月の頃、私もSEO会社各社にヒアリングしまくり、ほとんどのSEO会社にもこの通知が届いているようで、どうやらGoogleのアラートから3週間前後で突如の下落が訪れるという知りたくもないデータが炙り出されました。

正直に告白しますが、私も過去のSEO手法の効果は認識しておりましたので、SEO会社による外部リンク施策を行っておりました。
Googleからの通知を受け3週間びくびくしながら生活したのを昨日のことのように思い出します。その恐怖といったらなかったので、今では汚れを洗い流してホワイトハットSEOを追求しているわけでございます。

海外リンクの恐怖!リンクが剥がせずGoogleの手動ペナルティが解除できない事態に

話しが飛びましたが、不自然なリンクの要因と考えられる海外リンクですが、相談を受けた会社で行っていた外部リンクは、やっかいなことにリンクを剥がすことができないものも含まれるという代物でした。

不自然なリンクを解消して、Googleの再審査リクエストを送信することがSEO担当者の日課となり、Googleウェブマスターツールのサイトリンクをダウンロードしては精査するのですが、SEO会社にリンクの削除を促しても、SEOの施策(実際はリンクを貼るだけ)は海外の子会社が行っているため、削除できないの一点張り。

その後、disavowリンクツールなども公開されましたが、Googleの再審査リクエストからマニュアルアクションの解除通達は来ないまま現在に至っているとのことです。下図のような返信が再三に渡り届きました。oversea-links_1.jpg

その後、オンサイトの品質強化アルゴリズムのパンダアップデートが導入されたり、ペンギンアップデート2.0が導入されたりとGoogleのアルゴリズムは進化を続けています。

痛い思いをしないと人間は思い知らないのでしょうか。今でも一部のSEO会社ではリンクを販売する手法で営業していると聞きます。このサイトをご覧になられている方の中には、過去の事例を知らないSEO担当者の方もいらっしゃるかと思います。SEO会社の甘い言葉に引っかからないためにも過去の事例を風化させずにお伝えするのがねずみ小僧の役目だと考えております。

海外のウェブマーケティング情報をいち早く取り入れ、情報の取捨選択をしたうえで提供したり、国内の事例も継続的にウォッチして最新の情報をお届けするようにしています。ぜひ定期的にチェックしていただき、ホワイトなSEOを推進していただけると嬉しく思います。

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