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「2001年宇宙の旅」みたいなGoogle音声対話型検索が「すごい」と思える件

2013年09月08日 ネズミ1号:略称「T」
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モバイル端末における対話型検索からGoogleの未来を垣間見てみよう。

今日は、ちょっとSEOから離れて、Android端末で実装されている音声検索について映像とともに今後のGoogle社の将来を垣間見てみようと思います。さながらキューブリックの「2001年宇宙の旅」のハルのように対話形式による自然な操作が実現できているような音声検索映像です。注目すべき点としては、映像の中で紹介されている機能は現時点ですでにUS版Andorid端末GoogleAppで実現できているということです。残念なことに、日本語ですと、電卓を出したり、東京の人口といったことは機能しましたが一部ではまだ検索結果を表示するに留まっています。このUS版Androidに実装されている音声検索の機能を見る事で、数年先にGoogle社がやろうとしていることが垣間見れるヒントになるかもしれません。



対話型のサーチというとWalframなどを思い出しますが、Googleが現在行っている研究や運用している基盤技術は、AndroidというOSへ戦略上統合されるかもしれません。Googleのミッションは世界のすべてをインデックスして簡単に引き出せるようにするという趣旨であったと記憶していますが、ネットワークへアクセスするタッチポイントに関して、大多数の人間が時間占有率的にも、利用頻度的にも、これからモバイルクライアントへシフトして行くことを想像すると、検索というエクスペリエンスは、PCのそのものとは大分違ったものになってくるのかもしれません。そうなると人とデバイスをつなぐインターフェースは、キーボードやタッチ画面から自然言語による対話型音声コマンドへというのも一つの方向として捕らえてもいいのかもしれません。

「日本ではしゃべるのは普及しないだろう」という声をよく耳にしますが、欧米へ出張で出かけるとビジネス街では普通にbluetoothヘッドセットをつけた人たちが交差点やレストランで話しているのを自然な風景として目にします。海外ではこういう流れなのですね。とはいいつつ日本でもドコモが展開しているiコンシェルなんかはこうしたコンセプトであったと思いますので、これから3年ぐらいの間、ネットワーク回線の高速化とクラウドサイドでのコンピューティング技術の発達でがらっと検索というビジネス環境も変異することがあってもおかしくありませんね。

当然、SERPsのUIもPCのそのものとモバイルとでは変わってくるように思いますし、そこに上位表示すべきサイトやページはどちらかというと、きちんと構造化対応(マークアップ)され、Google社が考えるエクスペリエンスに都合のいいようにデータを提供できる構造を有するページが上位にくる、もしくは瞬時に小さなウィンドウで見分けたいという「インテンション・ニーズ」がより重要になってくると思われるので、信頼できるとかサプライズに値する便利な情報が上位にくると言うような2つの流れが主流になって行くのかもしれません。


また、音声サーチにおけるキーフレーズと現在インデックスされているフレーズベースの索引に、"はなし"言葉ライクな形態素解析なども組み込まれた特殊なキーワードなどお宝の山がこれから発掘されるのかもしれません。

以下、今回のYoutubeで実際に動いている音声サーチ事例となります。映像も非常に分かり易いので是非ご覧になってください。

conversational search
・シカゴの人口は?
・シカゴ市の市長は?>年齢は、>妻はどういう人?

location
・今どこ?
・サンディエゴの交通渋滞は?
・サンディエゴで楽しめる何か良いアクティビティは?
・サンディエゴ動物園の開園時間は?まだ運営している?
・ここからの距離は?
・じゃぁ電話をつなげて

Satellite
・ドバイのワールドアイランドについてのサイテライトマップを表示してくれ

indoor
・モールオブアメリカ内のアップルストアの場所を教えて?

reminders
・サンフランシスコについたら、家に電話するようにリマインドしてくれ
・オフィスについたらケイティに連絡するようにリマインドしてくれ
・明日の朝、観葉植物に水をあげるのでリマインドしてくれ

search reminder
・感謝祭っていつだっけ?
・カナダのやつ
・GoogleNowでリマインド

alarms
・明日のあさ7:00にアラームをセット
・timelyアプリを起動して!

Social
・今撮ったビデオをGoogle+に載せて
・今搭乗するとTWして

more Google Searches
・ここからボストンまでのフライト手配
・ヒースロー空港コードは?
・計算機を起動
・sin(X)のグラフを表示して
・ドラマUndercoverBossを放映しているチャネルは?
・thin crust pizzaのカロリー(糖分は?)
・ひとさじあたりのブルーベリーの糖分は?
・カリフォルニアを代表する花って?
・スペイン語で「いくら?」はどういうの?
・日本ではどういうの

Personal search
・アムステルダムで撮った写真を見せて
・プールで撮った写真をいくつか見せて
・飼い猫の写真を見せて

hands free with uter beta
・今日のホテルを探して
・レンタカーを手配したいんだけど
・フライトを探して
・アマゾンでワイヤレスアダプターを探して
・アンドロイドキットカットビデオを探して
・僕の車はいまどこにある?
・さぁ家に帰ろう
・グレードデバイドをかけて(音楽)


voicesearch-img.png

この巨人の正体は?

構造化データが整備されていることの意味を探れ

この種族は、一人ひとりの人間の人柄までは構造化できない。Google+という武器で注目に値する人のみ発掘している。そして構造化データの参考になるエキスとして利用しようと試みている

この種族の親玉は謎が多いのだが、どうもフレーズベースインデックスという奇怪なデジタルデータを蓄積しているようだ。我々人間は、この種族の文明の力を活用すべくさまざまなな呪文を利用して人類の発展に活用してきたが、今後このデータを活用する呪文に変化が生じるかもしれない

この巨人は人間が話す"言葉"を理解しようとしている。さらに驚くことに、個々の人間の習性まで理解しようとしているようだ。

ただ、まだまだ知能が発達していないので、反射的に確率論的に野生的に反応しているにすぎないようだ。

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