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SEOチューニング方法を紹介!サイト成長期~成熟期に掛けて次なるSEO施策の一手を考える

2013年09月17日 ネズミ2号:略称「M」

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SEOではホストバリューつまりサイト価値向上を高めるために継続的に施策を行っていきますよね。

同じチーム内では、SEO施策段階として、「コンテンツ種蒔き期」なのか「コンテンツ成熟期」なのか、はたまた「コンテンツ刈取り期」なのか共有をしっかりと図りたいものです。

自分はコンテンツ種蒔き期だと考えて施策しているのに、一緒にいるメンバーは成熟期や刈取り期と考えているとやるべき施策にブレが出てきてしまいます。

私は当初計画を立てた通りにまずはコンテンツを投入し尽すことが大切と考えていますが、ある程度コンテンツを投入してアクセスを引っ張ってくるページが出てくると、その芽を摘もうと何やらチューニングしたくてしょうがないという人たちが現れるものです。

チューニングすることでもっとアクセスが増えるとお考えなのでしょうね。その考えも一理ありますので、今日はねずみ流チューニング方法の中から一つご紹介します。



チューニング対象ページの抽出とチューニング方法

1.対象URL+「ターゲットKW」で検索し、Googleに認識されているページを一覧チェック

site:seomania.ez-nav.info キーワードアドバイスツール

守秘義務契約の関係上、サンプルがねずみブログとなってしまい恐縮ですが、この「site:ドメイン名検索+クエリワード」のコマンドは使えます。Googleが当該ドメイン内で、指定したクエリワードを認識しているページを検索結果として表示するコマンドです。

tuning_1.jpg

便宜上、上位表示されているものから順に、Googleに評価されているページとみなすことが可能です。つまり、当該ページ内でチューニングを図る場合は一番上位に表示されているページに対して行うと確度が高いという仮説を立てることができます。

Googleウェブマスターツールの検索クエリでは対象クエリのアンカーリンクをクリックすると評価しているページがピックアップされて表示されます。下図は検索クエリで「キーワードアドバイスツール」で認識しているページURLとなります。

tuning_2.jpg

site:検索で上位表示されるページとGoogleウェブマスターツールで認識されているページURLと同じことが多いです。

2.現状の順位と流入アクセスを把握する

続いて現状把握を行います。ここでは実際に今回対象となるクエリワードのアクセス数やSEO順位を調査します。

3.チューニング方法

実際にチューニングする方法について検討します。チューニングの仕方は、オンページ(つまりそのページのみに対策)で行うのか、上位レイヤーへ昇華することが可能か、同列または下層にコンテンツを展開するかといった形でいくつか派生します。

当該ページに対する対策

上位レイヤーへ抽象度を高める

同階層または下層に具体性を持って展開する

ECサイト、不動産サイトや求人サイトなど末端の個別ページ群が個をあらわすページの場合、当該ページに対する対策を行うことで今までページ内で言及していなかったためにロスしていたアクセスを拾える可能性が高まります。

一方情報サイトなどの記事が主体のサイトの場合、上位カテゴリへ昇華することができるか、または同列または下層にユーザー意図に則したコンテンツで拡張できるかを考えます。ユーザー意図や情報の性質によって整理されたカテゴリから個別のコンテンツに流れることでユーザーにとっても分かりやすい構成になるだけでなくSEO的にも有利に働くでしょう。

このような作業を行う場合は、仮説を立てて検討し、実際に実装した場合は仮説通り動いているか想定していたものと異なる動きとなっているか検証していきます。

実際にチューニングした場合の経過観測

上記3つのステップにてサイトに何かしらのチューニングを行った場合は、その効果を検証する必要があります。

1.キャッシュの変更有無(どのくらいの期間でキャッシュが変わるか?)

オンページへの対策の場合、修正したページがGoogleに再キャッシュされているか?変更後どのくらいのタイミングで変更されているかを把握します。新たにページを追加した場合は、どの程度の期間でキャッシュされたかを抑えておきましょう。

2.当該QW(いくつか候補を挙げてGRCに登録)の順位の変動

今回のチューニングで狙っているクエリワードをあらかじめGRCに登録しておき、順位の変動を時系列で見ていきます。特にキャッシュの内容が変更された後の順位変動を注視しましょう。

3.当該QW関連のアクセス変化はあるか?→細かいテールを含めて

またGRCに登録していない当初想定していない関連するクエリワードでアクセスが来ていないかをチェックします。こちらは細かいテールワードになります。Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールでサイトへのオーガニック流入ワードをチェックしましょう。

4.上位ページを新たに作り当該クエリワードを上位ページで表示したいと考え施策した場合は、Google評価ページが変更されたか否かをチェック

チューニング前に評価されていたページから上位ページを作った場合、こちらの思惑としては新たに作った上位ページで当該クエリワードを評価してもらいたいわけです。当該クエリワードの評価ページがスイッチするかどうかをチェックしていきましょう。

5.上記1の繰り返し

これらの一連の動きをPDCAで回していく形になります。

まとめ

インハウスSEO担当者は、SEOの進捗度を測る必要がありますが、サイトの性質(情報サイト/ECサイトなど)、サイトの導入期、成長期、成熟期といったサイクル、投下できるコストによってゴール設定やそれを司るKPIの設定は変わってくるものです。

ただ単に「コンテンツを追加しました!」や「T&Dを変更しました!」と施策しているだけではその施策が当たったのか外れたのか判断が難しいです。施策した内容が要因で変化があったかどうかは明確には追求できないものの事前に仮説を立ててその結果どうなったのか、今後どうするのかといった筋道を立てて愚直に実践していくことが求められます。実際これまでの経験上、経営層など利害関係者もそのような姿勢で施策を継続することを強く望んでいるんだなぁということを肌で感じてきました。

サイト成熟期でチューニングだけでなんとか回せるといったSEO案件はなかなかないかと思いますが、自分なりのチューニング方法を持っていると小粒でもぴりりと辛い山椒を持ったSEOスペシャリストになれるのではないかと思います。



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