今日はミシガンのブライアンさんからの質問です。「今だに語られているSEOに関する神話や迷信ってあるのでしょうか?例えば、カンファレンスとかブログなどで繰り返し語られているものとかなのですが..」
matt:うーん、そうですね。SEOには神話がつきものですからねぇ。。。まず良くみんなが言うのが、広告出稿陰謀説ですかねぇ。沢山広告を買うと...○×▽といった陰謀説です。別な言い方をすると、グーグルは広告を出稿するように巧みに仕向けているというような内容でしょうか?
matt:私自身、サーチクオリティチームで長年(13年?)働いているのですが..まず常識的な観点でモノの道理を理解してみてください。グーグルが検索結果をうんぬんするを議論する前にです。
僕らは、ユーザーの問い合わせに対し、ベストな結果を返したいと考えています。良い結果を返すことで、利用者は、ハッピーになるのです。ハッピーになるということはロイヤルユーザーになるということですよね。その人は次もグーグルを使ってくれるようになるわけです。「満足してくれた(ハッピーになってくれた)ユーザーはロイヤルユーザーになる」という図式ですね。
例えば、次のこと考えずに、ユーザーにハッピーになってもらえなかったとしましょう。例えば、必要な情報を上にあげずに、広告をクリックするように仕向けるとかですね。確かにそう思えるかもしれませんが、我々のチームがただ、広告をクリックするように仕向けるためにアルゴリズムを改変するようなことはないでしょうね。だって、「満足してくれた(ハッピーになってくれた)ユーザーはロイヤルユーザーになる」ですから..
広告出稿しないと、高ランクにならないとかいう陰謀説は、今だに語られる神話の一つですねぇ
matt:はい、そのほかの神話ですが、ジェネラルな観点でお話しましょうか。。
そうですねぇ、ブラックハットなディスカッションボードとかもろもろ見て思う所なんですが..決して周りに流されないでほしいのです。
アーティクルディレクトリーに投稿したら短期に高順位にランクインした!とかゲストブログをほげほげのように駆使したら高ランクへ入った!とか、健康食品のような魔法のお話が次から次へと新発明のように出てくることでしょうか?
良く普通の人でもこういううたい文句に耳を傾けたくなってしまうようです。
多くの場合は、ツールを売りたかったり、つまりはお金を儲けるために考えだされたキャッチコピーなのですが..
つまり、サイト運営者やサービス運営者が抱える課題について、一つのツールにお金を払って解決できるようなアイデアについては、「バットアイデア」として認識した方がいいと思うんです。
matt:よく、ホワイトハット手法を駆使した画期的な○○ツールみたいな宣伝がなされることがありますが、こうしたものは多くがやっぱりお金を儲けるためのうたい文句のようですね。実態は?ですし、楽してそういうのにはまってしまおうとするのは、自分で自分のお墓の穴をほっているようなものだと思いますね。
(中略)
つまり、いつの時代も、こうしたうたい文句は繰り返しSEO界隈で語れる一種の神話としていえるでしょうね。迷いが生じたときは、先に話した「満足してくれた(ハッピーになってくれた)ユーザーはロイヤルユーザーになる」という図式を思い出してくさい。
更にいうとグーグルは、ユーザーにとって本当に有益な情報だけを結果に返したいといつも考えているわけですから、そういう観点からも神話を信じるぐらいなら、地道にユーザーが問い合わせする内容に対してどういった情報をお届けすべきか考えた方が近道だということが分かるでしょう。
ねずみ小僧:SEOに関する陰謀説と神話という面白いお話ありがとうございました。
「満足してくれた(ハッピーになってくれた)ユーザーはロイヤルユーザーになる」という図式
が基本ということで、これにて一件落着という結論でした。以前クオリティチームでは広告のことは担当でないので。。。あまり話すわけには。。というニュアンスもありましたが、つまり広告陰謀説は神話だったということなのですね。こちら恐れ入りました..