グループ化したセグメントの内、ボリューム、収益性、成長性、何度の点から有利に狙えるセグメントを定めます。これはSEO的な観点でいうとターゲットするQWのROIなどの見極めとそのワードでの対策難易度などを検証するプロセスに重なります。
一般的なマーケティングプロセスでは、このターゲティングというプロセスで3つのアプローチ手法が提唱されています。
1.非差別化戦略
単一製品やマーケティングミックス(価格・プロモーション・チャネル)で、市場全体または最大のセグメントを標的とするマス・マーケティングの手法。
2.差別化戦略
複数のセグメントにそれぞれ異なる製品(この場合、商品)・マーケティングミックスを用意する手法。
3.集中化戦略
特定セグメント(差代セグメントでない場合が多い)に全経営資源を集中し、独自の地位を築く戦略。企業体力がない場合に良く見とられる手法。
ターゲティングについて述べてきましたが、ターゲットするQW:"ここでは、類似する意図(ニーズ・ウォンツ)を構成するユーザー母体と仮定します"における検索結果において、どのゾーンを狙うか検討するプロセスについてお話しします。
特定QWでサーチリザルト1ページを狙う場合ですが、検索結果上位10位の顔ぶれを注意深く見てみてください。
QDF/QDDアルゴリズムについて前回お話ししましたが、"エコカー"と検索した際に
1位がトヨタのエコカーラインナップページ(俗にいうリストページ)
2位がWikipediaによるエコカーとは(低公害車)についての辞書ページ
3位がエコカーの画像検索結果
4位がスカイアクティブでCX-5などが今旬なMAZDAのエコカー現在対象車(マツダのエコカー)
5位がcarviewのエコカー減税対象車リスト(これも俗にいうリスト)
といった順に順位がついていたのを思い出してください。
"エコカー"というQWに対するマーケットの縮図が上記の結果とするとあなたのサイトを例えば、上位1位~5位圏内に表示させたいならどのポジションであれば、競合度、難易度的に投資対効果の合う対策が練れるか検討し易くなると思います。
"エコカー"の例をとってみると、1位がトヨタのサイト、2位がWikipediaの語彙説明ページ、3位が画像検索、4位がマツダのメーカーサイト、5位がカービューのリストページアーカイブです。
簡単に考えてみると1位のトヨタより上に行くためには、「エコカーと言えば誰もが連想するブランドやサイト」でないと難しそうです。"エコカー"という概念は、本格的に普及してきたのは数年前に行われた"エコカー"減税からだと思います。まだまだ概念的に歴史が浅いのと、一般単語として「ソニーのウォークマン」といったように固有名詞化しているわけではなさそうなので、2位にWikipediaが入っているのだと解釈できます。
エコカー車種を包括的にリストDB形式で扱っているカービューがやっと5位となっているので、2位に食い込もうと方針を想定した場合は次のようなサイトアイデアならいかがでしょう?
「エコ化―の歴史と、エコカーの定義を専門家が整理した情報、海外・国内各メーカーの最新エコカー新車情報及び中古車相場までわかる総合サイト」
おそらくこうしたサイトが突如出現したならば、Google としては新しいカテゴリーのサイトが誕生したと認識して、いきなり2位にくるようなことがあるかもしれません。
簡単な例え話として例を述べましたが、こうして見てみるとこのプロセスは、競合他社を分析してターゲットしたセグメントを攻めるためにどういった可能性がありうるかデューデリするといった、新しい製品やサービスの開発プロセス、または既存の製品やサービスに改変を加えると可能性が広がるかといったプロダクトマーケティングプロセスそのものだとお気づきになるのではないでしょうか?