SEOをPDCAで回していくにはROIを意識したキーワードの管理が非常に重要なファクターとなります。キーワード調査で重宝するのが、Googleが提供しているキーワードツール。今後数か月以内に外部向けキーワードツールの利用ができなくなるとアナウンスされましたが、ここではオーソドックスな活用方法をご紹介します。
キーワードツールでは、調べたいキーワードの月間検索ボリュームとキーワード候補が一覧で表示されますので、ユーザーインテントを図る一つの指標となり、アドワーズ等のリスティング広告の購入キーワードのだけではなく、サイト構築時のカテゴリ設計やコンテンツ企画にたいへん役立つツールです。
※外部向けキーワードのツールの利用ができなくなるとのことですが、今後はAdWordsアカウントにログインして、キーワードプランナーにて、キーワード候補を取得することが可能となります。
複数のターゲットキーワードに対してどのワードが一番ユーザーニーズ(検索ボリュームとして)があるのかを調査することができます。
・エコカー/低公害車
分かりやすい事例でご紹介します。エコカーと低公害車とを比較すると「エコカー」が4,400に対し、「低公害車」が260とエコカーのほうが検索ボリュームが多いことが分かります。
・グアム 激安/グアム 格安
こちらではどうでしょうか?
「グアム 激安」が260で、「グアム格安」が1,600ですので、旅行ツアーで安さを求めているユーザーは格安と入力して検索するほうがボリュームとしては多いとのデータが分かります。このように複合語も調査対象ワードとなります。
検索ボリュームの数値はあくまでも目安と考えましょう。複数のワードを比較する場合は相対的に判断できますので、どちらがよく検索されているのかを図るにはある程度確度の高いデータとして活用できるでしょう。
もちろん、検索回数が少なかったとしても、ユーザーのインテンションが高かったり、競合性が低い場合は、SEO対象ワードとしてチューニングを図ることもあります。
また、キーワードツールでは、キーワード候補として関連するワード群が競合性、検索ボリュームと共に一覧化されます。このキーワード群を取得する際には、マッチタイプは「部分一致」で幅広く取得するように設定します(右メニューにあります)。
自社サービスのSEO対象ワードの候補として挙げたキーワードに対しては、「セグメンテーション」、「ターゲティング」フェーズで、難易度、競合度、投資対効果の観点から調査・検証するプロセスを実施することになります。
それぞれのワードの検索意図を仮説立て、どのようなカテゴリ分けしていくか、どのようなコンテンツ企画を立てて行くかの基礎データとして役立てることができるのです。
キーワードツールで調査した結果は、CSVファイルでダウンロードが可能です。キーワード調査では想定UU、PVの算出、自社マネタイズモデルでの想定収益額を記載するなどでデータ管理を行いますので、データ編集できる機能はたいへん役立ちます。
最終的には自社サイトにおけるターゲットワードとオフターゲットワードのフラグ分けを行い、時系列と共にキーワードのチューニング、メンテナンスを行っていきます。
SEOの重要性を理解している会社ではBIGワードの単ワードの順位だけを追っているのではなく、大量のターゲットワードを管理し、日々追加・削除のメンテナンス、ROIの高いワードのファインダビリティ動向を追っています。
SEOの目的を明確にし、ウェブサイトの利益貢献度の最大化、無駄な投資コストの削除をするためにテクニカルな分析、PDCA運用が重要なプロセスとなるのです。
SEOはコンテンツも大切ですが、このバックエンドの運用の仕組化ができている会社とできていない会社とでは今後大きな隔たりが出来てくると思います。このSEOバックエンド運用フェーズは、たいへん重要なタスクとなりますので、機会を見てキーワード管理の手法とコンテンツ企画へのフィードバックといったPDCAサイクルのポイントをご紹介していきます。