SEO会社の賢い使い方,どう使う?SEO会社

SEO会社の提案資料で萎えるモノ!ねずみ小僧のSEO現状把握資料の作り方

2013年07月24日 ネズミ2号:略称「M」
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これまで事業会社のSEO担当ということで、数々のSEO会社にSEO施策のご提案をいただいたことがあり、各社様々な提案資料を作成してご説明いただく機会がありました。

現状調査と銘打って、Googleキーワードツールで取得したキーワード群が一覧化され、それぞれに検索ボリュームと現在の当サイトの順位が付与されるという代物。気の利いたところになると親切に競合他社の順位まで付けてくれます。

今回はねずみ小僧流、SEOの観点からサイトの現状把握が分かる資料の作り方をご紹介したいと思います。



SEO会社の手口は相変わらず巧妙化している?

先ほどの代物。これで何が言いたいのでしょうか?
「あなたのサイトは検索エンジン上でのファインダビリティが少ないですよ。うちのサービスを使いましょう!」とでも言いたいのでしょうが、そのような資料はこちらでもすぐに作れるのです。

今回、私が相談を受けた事業会社では、つい最近SEO会社数社に見積もりを依頼したとのことで、各社の提案資料を見せてもらいました。

すると、この資料がご丁寧に含まれておりました。もう業界のスタンダードなのでしょうか・・・?「日本でSEO会社と言えば?」といったところのSEO事業者でもこの資料が出てきているのを目の当たりにし、どうしたものかと頭を悩ませていました。

各社、最近は強気の見積もりを出している模様
初期費用で数十万は当たり前、6か月契約縛りやSEO戦略といった費目で多額の費用が記載されておりました。SEOに関して専門知識を持っている企業などほとんどありませんから、契約してしまう会社もあるのでしょうね。

「効果が出るか分からないSEOにそんなに費用を掛けられない」ということで、今回の会社様は私のところに相談にきたという経緯(いきさつ)です。SEOのセカンドオピニオン的な会社はないものでしょうか?!

現状をお伝えすることが最優先と考え、短時間で資料をまとめました

あくまでも私個人的な見解ですが、SEO事業会社が改善した方がいいだろうなと思うところは、対象となるサイトの良し悪しに関わらず、同じような見積もりが届くところですね。

SEOで上げるに値しないサイトは、サイトが悪いとズバッというべきだと思うのです。内心、「こんなサイトじゃ上位表示できないよなぁ~」と思いながらも、仕方なく受注に向けて営業活動を進めているように見えてしまうのです。

私は長期に渡りインハウスSEOという立場で複数のサイトのSEOに従事してきましたので、まずはサイトの現状を把握してもらうことが大事だと思い、今回の会社でも打合せに経営層に出席していただき、事前にNDAを締結した上でGoogleウェブマスターツールのデータを見せながら状況説明をしました。

その時に作成した資料の一部をご紹介しましょう(あくまでも提出資料の一部です)

Googleウェブマスターツールの検索クエリのデータを利用した資料(下記、手順を説明)です。この検索クエリはGoogleが当該サイトに対して認識しているキーワード群ですので、Googleキーワードツールで無作為に抽出したキーワード群とは意味合いが異なるのです。

現状把握のための資料作成手順

検索クエリをCSVファイルでダウンロードし、それぞれのキーワードに対し、クエリタイプを付与。分類はGoogleの公開資料を参考に、Navigational QW、Informatinal QW、Transactional QWの3タイプ(→詳しくはこちら)。research_1.jpg

この表を基に平均掲載順位とQWTypeの分布表を作成しました(下図、数値は事情により伏せてあります)。research_2.jpg

経営層の方にも分かりやすいようにグラフも併せて表示し、今の状況が一瞥するだけで分かるように配慮します。research_3.jpg

だいたいSEOが上手く行っていないサイトは上図のようなグラフ曲線を形成するものです。目盛等は伏せていますが、大なり小なり下記のような特徴があります。

まずはGoogleが認識している検索クエリが多いのか少ないかをしっかりと説明する!
検索クエリ数が少ない場合、「あなた方が狙いたいキーワード群であればサイトの充実のほうがSEO会社を選定するより先ですよ。」とやんわりと伝え、「このグラフの曲線、つまり表示回数の山を今より高くそして左へ持っていかなければならないのですよ。」と視覚的にお伝えします。 

このように現状をデータを基に説明することで納得してもらえます。

インハウスSEOを通して今思うこと

「今どこにお金を使うべきなのか?」、「お金で時間と情報資産を買うことができるか?」、SEO会社に依頼するという選択はお金で時間しか買えませんので。

インハウスSEOとして従事してきて思うことは、時間の経過とともに資産を構築していかなければならないということ。その資産は可視化できるものであることが重要なファクターで、幻想のためだけに時間を使うようなことはあってはならないと思う今日この頃です。

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