7月の末に「横断幕」というクエリワードで検索するとQDFによりニュースサイトが表示されるという事例をご紹介させていただきました。
その後10日ほど経過いたしましたが、SERPSがどのように変化しているのかをチェックしてみたいと思います。
これまで数社でインハウスSEOの経験をしてきましたが、変化した時にどうなったかを気にする経営陣は多いのですが、その後の経過までフォローしてくる方は多くいませんでした。得てしてインハウスSEO担当者もそのままスルーしてしまいがちなのですが、それではいけません。
経過観測も非常に重要なプロセスで事例収集の場となります。今回の件では「QDF」後、どのくらいの期間でどのような検索結果上の動きが出るのかを把握する良い事例になると思います。
確かに、サッカー東アジアカップの日韓戦で横断幕の事件がありましたが、10日ほど経つと全然気にしていませんよね。東アジアカップがあったこと自体も遠い昔のような気がします。これはねずみ小僧が関心ないだけかもしれません。Googleさんはどのように認識しているのか実際の検索結果を見て判断してみましょう。
それでは8月9日時点の「横断幕」検索結果TOP20の面々(上図)です。下図はニュース発生直後のTOP10結果です。
8月9日時点
7月30日時点
いかがでしょうか?
10日ほど経過いたしましたが、QDFは現在も有効であると考えられます。8月9日時点でTOP10以内の4枠に今回の事件についてのニュースサイトが掲載されています。
しかし、タイトルを見ると7月30日時点と趣きが異なることをご確認いただけますでしょうか。
事件直後のQDFでは当然事件の内容を記述したニュース記事ページが上位表示にされていますが、事件経過後をみるとその後の経過であったり、考察コラムなどがランクインしている形となっています。
各ニュースメディアのドメイン内でも当然のことながら今回の事件についての後続ニュースを発信していますので、「横断幕」というテーマにおいてGoogleがPEST観点を考慮して評価するページも異なっているというのが分かります。
以上のことからQDF発動後も一定期間はQDFが効いている状態が続くと考えられます。
ねずみ小僧は、これまでその他のQDFが発動したクエリワードにおいてもGoogleの検索結果の変化動向をウォッチしてきましたが、こういった動きを取ることが多いです。
つまり、本来ニュース性のないクエリワードにおいて、突如ニュース性の意味合いを持ったクエリワードに変わった瞬間、ニュースの一次情報を配信しているメディア枠がSERPS上設けられ、その後は当該ニュースの経過や専門家による考察といったコラム系の記事もポジションを取ってくる形になります。
その後の変動としては、1ページ目の枠が減っていき、徐々に2ページ目に限られたページで集約されていくような動きを取ることが多いです。
昨日夕方、「緊急地震速報の誤報というニュース」が流れました。「地震」というクエリワードの検索結果に変化が起きています。ちょっと覗いてみるとGoogleのQDFの特徴が改めて体感できるのではないかと思います。