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SEO「レーシック」ワードで1ページ目に復活?!SEO担当者の弛まぬ努力にねずみより大きな拍手!

2013年08月20日 ネズミ2号:略称「M」
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実は8月中旬以降、複数のSEO加熱ワードにて以前より起きている外部リンクのマニュアルアクションを受けたサイトの下落と同じような現象が確認できています。

Googleからの公式な見解もありませんし、特定のサイトのみが下落するという形ですので、アルゴリズムの変更ではないのでしょうね。また、このタイミングで以前下落したサイトが再び上昇しているケースも見受けられます。

今日はその中で、「レーシック」というワードで1ページ目に返り咲いたレーシック施術クリニックのサイト事例をご紹介したいと思います(8月20時点)。



外部リンクの精査でドメイン回復?!

ねずみ小僧がSEOを担当したわけではありませんので(当然ですが・・・)、あくまでも憶測の域を出ないのですが、今回の復活は外部リンクの精査を徹底して行ったことが奏功したのではないかと考えています。

当該サイトの外部リンクの精査において重視すべき観点は以下の4つ。

  1. 過去運用ドメインからのリダイレクト処理の正否
  2. 過去実施したSEO会社によるリンク施策の削除
  3. アフィリエイトサイト等の外部要因的リンクの正否
  4. その他自然発生リンクの妥当性確認

それぞれの項目について私なりの所感を述べさせていただきます。

1.リダイレクト処理の削除と誘導ページの新設

過去に運用していたドメインから新規ドメインへ移行する際、301リダイレクト処理を行うとこれまでのリンクポピュラリティが継承されると言われています。

今回のドメインは、過去に2社統合時に新規で取得したドメインとなりますので、過去運営して2社のドメインからリダイレクト処理を行うか否かが争点となります。

このサイト、「The Wayback Machine」で過去の履歴を確認したところ、以前までは301リダイレクト処理を行っていましたが、現在はリダイレクト処理ではなく、誘導ページ(下図)を設けてnofollowを付与した形で現ドメインへリンク誘導する形を取っています。
lasik-recover_1.jpgこの処理によって、過去のドメインから引き継がれるサイトリンクのプラスの要素を取るより、マイナスの要素を排除するという選択を取られたことが分かります。

2.過去実施したSEO会社によるリンク施策の削除

Open Site Explorer」で認識されているリンクの中に、SEO会社によるリンク提供用サイトと思われるサイト群がいくつか確認できました。まだサイトとして残っておりソースコードを確認したところ、当該サイトへのリンクはきれいに削除されていました。「レーシック」というテーマ性を合わせたサイトからの専用リンクを提供するリンクサービスと想定され、SEO会社に連絡を取ることで比較的容易にリンクの削除ができたものと考えられます。

3.アフィリエイトサイト

レーシックの施術予約等で報酬発生するアフィリエイトを展開しており、旧クリニックドメイン時代のアフィリエイトリンクの誘導先は、1と同様に誘導ページを設けた形となっております。現在運用しているドメインでもアフィリエイト誘導は行っているのが確認できました。

私はこれまで複数の事業会社のサイトを担当してきましたが、アフィリエイトリンクがサイトの評価を下げるといった事例は確認できておりません。

4.それ以外のリンク

おそらくGoogleウェブマスターツール上で認識されている全てのサイトリンク一覧に対してリンクの精査を徹底的に行ったのではないかと推測しています。旧ドメインからのリダイレクト処理を解除したことで、それ以外のリンクについては比較的精査がしやすかったのではないでしょうか。

ドメイン運用歴が長く、2000年代初めから中頃に掛けて、テクニカルなSEOが横行していた時代に張り付けられた無差別的な検索エンジン登録サイトや相互リンクなどのリンクが残っているとリンクの削除にたいへん苦労します。

その点、ドメインの運用開始が2011年以降ということでその点は良かったのではないかと思います。

サービス提供サイトとしてのポジション確立

「レーシック」というセクターにおけるGoogle検索結果の競争要因を考えた場合、当然のことながら、レーシックを施術しているクリニックというポジションは絶対に存在します。

本サイトは、当該サービスを行っている立場のドメインですから、自サービスのUSPをサイト上で表現することで、自然とポジションは確立できるものと思います。

今回1ページ目に返り咲いたことで、今後は「競合サイトより上位ポジションを狙え!」というミッションが出てきそうですが、まずは自社ならではUSPの構築、競合サイトとの差別化要素、ユーザーが顕在的・潜在的に求めている情報の提供等、地道にサイトの拡充を図って行くのがいいでしょうね。

SEO担当者として

今回のようにSEO担当者として、実際の事例をベースにあれこれ自分で考察してみるのは非常に勉強になります。

旧ドメインから新ドメインへ移行の際に、301リダイレクト処理だけが正ということではなく、ユーザー動線の他の選択肢も存在するという良い事例になったかと思います。

下落したサイトを回復させるためにいろいろと策を講じているSEO担当者、SEO会社の方々もいらっしゃるかと思いますが、このような回復事例があると励みになりますね。

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