アルゴリズム動向&解説,最新動向

まだ終らない!?Penguin2.0アップデートその後。油断していると足元をすくわれる!?

2013年05月13日 ネズミ1号:略称「T」
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MattCutts:2013年夏以降、Google検索アルゴリズム変更計画を語る

SearchEnginLandより
Googleのスパム対策スポークスマンであるマット・カッツが数カ月後に起こるであろうGoogleアルゴリズム変更計画についてのポイントをビデオの中で語りました。このビデオは「グーグルに対するSEOという観点で、今後数ヶ月にどんな変化が起こるか?」という問いかけからはじまります。そしてこのビデオのなかでマット・カッツによっておそらく今後数ヶ月に起こるであろう変化について、10個のポイントが述べられています。ビデオの中で述べられている10個の改善ポイントの中のいくつかは、5月後半に実施されたPenguin2.0アップデートで既に適用されたようですが、これから数ヶ月、おそらく8月のお盆休み明けぐらいまでこれから本格的にアルゴリズムの最終改善と調整が入ると思われます。



5月のペンギンを逃れたといって安心するのは早い!?

5月後半のペンギンアップデートが過ぎてホッと方をなでおろしている人も多いとは思いますが、6月に入っても検索結果1ページ目のボラリティが激しく、下落するサイトがあったりランクインするサイトがあったりと調整フェーズのような動きが出ていることに気がついている人も多いのではないでしょうか?

私が思うに、アルゴリズムの初期段階の適用がなされ、ドメインクラスタリング、バックリンクについては、リンクネットワーク関連の深層ページデータ群のリンク構造へ適用等、調整フェーズが6月いっぱい続くと思います。当然その期間Raterと呼ばれる目視部隊により、アルゴリズムが重要カテゴリでのサーチリザルトに違和感なく適用されているか目視確認され、調整され、データ改善もなされているはずです。

そして7月以降、ビデオの中で予想されている改善点が満を持して投入されることになるのかもしれません。ゆっくり夏休み気分に浸っていると、お盆休み明けに自社のサイトが1ページ目から消えているということも十分考えられますので、思い当たる節のある方は覚悟を決めておいたほうがいいかもしれません。

マット・カッツのおなじみビデオで述べられている10個の改善点について簡単にいうと、「バックリンクやコンテンツファームを徹底的に排除しますよ!」ということのようです。ロングテール対策を行なっているECサイトなどはサーチリザルト上でのドメインクラスタリングなどのアルゴリズムも適用されたようなので、売上に影響が出るかもしれません。過去にバックリンクやリンクネットワークなどから対策を購入した人は胸に手を当てて思い当たるふしがあるかじっくり考えてみてください。

以下に10個のポイントを翻訳して記載します。

1.Penguin Updates

次世代ペンギンアップデートは、すでに適用されましたが、国内ではじわじわ影響が出てきていますね。具体的にどういったアルゴリズム変更があったかは定かではありませんが、自演型のバックリンクやIP分散型バックリンクなどこれから排除されてゆくとおもわれます。またドメインフィルタリングに関するアップデートもこのタイミングで同時で行われたようですが、バックリンクについてもこの考え方が適用されたと考えるのが妥当でしょう。つまり上位ホストであっても複数のアンカーリンクなどがあれば不自然とみなされるようになるのでしょう。

2.Advertorials

今年はじめにもアドバトリアル(PR手法を活用した記事風広告)という手法を活用して恣意的にリンクプロファイルを拡張しようとしているサイトをとして英国のフラワーショップInterflora(インターフローラ)というサイトにペナルティを課したそうですが、今後アドバトリアルを活用し、ガイドラインに抵触しているサイトについては強固な対応をとるようです。日本でも月数万円でネットPRサービスなどを提供しているサービスがありますが、今まではPR記事のリンクはスコア対象外ということでしたが、作為的に大量にやった場合はペナルティをくらうことになるようです。ここでポイントなのがリンクの大半がアドバトリアルだとやばそうだということです。マット・カッツはWebmasterHelpビデオの中で基準としてペイド記事は広告なので、rel="nofollow"及び"これは広告です"と明示すべきであると名言しています。

3.Spammy Queries

「pay day loans」といったキーワードや「ポルノグラフィック」なそもそも性質上SpammyなキーワードについてはGoogleSpamチームにとってはそんなにやっきになって対策をする対象ではないようです。要するにリソースを割り当てないということでしょうか?ただし、近い将来こうしたSpammyQW領域においても対策を練るようになるだろうとのこと。とはいうもののGoogle's Penguin update2.0:looser analysisで見るとPenguin2.0で敗者となったのはほとんどがポルルノサイトように見えるのは気のせいでしょうか?

「Matt Cutts said Google is more likely to look at this area in the near future.He made it sound like these requests are coming from outside of Googleand thus Google wants to address those concerns with these types of queries.」

といっていますが、そもそもポルノ関連QWについてGoogleサーチリザルト上で利用者が意図する結果でないと高をククっているのかもしれません。またWebSpamチームのリソースやアルゴリズム適用し計算させるサーバー群のリソースをこうしたポルノグラフィックなQWに関するQDD・QDFに当てるのは現時点では無駄遣いという判断なのかもしれません。今回の更新でこうしたポルノサイトの優先度をそもそも著しく下げたということでしょうか?

4.Going Upstream

Spammy Linkを乱発するリンクネットワークの取り締まり方法として、より上位レイヤーからペナルティを課すようになるようです。海外ではBumylink.comやSPARELinkネットワークについてペナルティが課される?ということが既に起きてているようですが、いずれも、自演型のリンク生成の巣窟であったり、パブリシティ型のアドバトリアル大量生産サービスだったりとガイドラインに抵触するような膨大なリンクネットワークのようです。日本でもCyber A●●などのIP分散型の優良なリンクなどといいつつ販売する代理店があるようですが、絶対手を出さない方がいいでしょう。直近の事例としては、PRネットワークなどがPenguin2.0ロールアウト直前に突如インデックスから削除された(マニュアルオペ)事例などが報告されていますが、まだまだ様子見が必要ですね。

5.Sophisticated Link Analysis

マット・カッツ曰く、まだGoogleのリンク分析は初期の段階でだそうです。しかし、次世代のリンク分析ソフトウェアがリリースされ、多くのデータを解析できるようになることで、マニュアルでチェックしていたようなリンクについての解析をより早く、機械的に出来るようになるようです。これは逆を言うと人手でできなかったような膨大なリンク解析が可能となり、さらにより深くリンク意図について正確に判断できるようになったと言ってもいいでしょう。もうこなるとペイドリンクを購入するいった手法は絶対にやるべきではありません。

6.Improvements On Hacked Sites

ハッキングされたサイトについても今後技術的な配慮をしていくそうです。例としては一時的にインデックスから削除し、WebmasterTool上で管理者に通知するようなことなどが考えられているようです。

7.Authority Boost

特定企業や、コミュニティ、産業における権威サイトと認められるサイトは今後ページランクが飛躍的に上がるだろうと言っています。オーソリティサイトとして認めてもらうにはいろいろなことを地道にしなければならないのですが、今後関連するQWに関して、オーソリティ度が低いサイトよりよりオーソリティ度が高いサイトが上位表示されるようになるようです。オーソリティについて詳しく知りたい方は以下2つの記事はお勧めです。

The Myth of Content Marketing, the New SEO & Penguin 2.0

9 Ways to Maximize AuthorRank - Focus on People, Not Metrics

Google+: A Quick Start Guide

8.Panda Sympathy

今までのパンダアップデートは機会的にGoogleサーチリザルトTOPから内容のないコンテンツを排除するというボーダーラインを敷いたものだそうです。今後は、その他の観点の品質指標をパンダアルゴリズムと組み合わせることで、既存のパンダで排除できなかったような品質の悪いサイトをサーチリザルトTOPへ表示しないようにするとのこと。301リダイレクトを多用したり、いろいろな裏技もあるようですが、こうしたサイトが駆逐されるのも時間の問題かもしれません。

9.Domain Clusters In SERPS *Search Engine Results Pages

Googleサーチリザルト1ページ目に同じドメインによる複数のコンテンツが表示されることについて、Googleはより多用な結果を表示しようと試みているようです。1ページ目では極力複数のドメインクラスタは排除し多用なホストによるコンテンツを表示することで、利用者の意図に合致したサーチリザルトであるべきとするものです。逆に2,3ページ目以降で同一ドメインのリンクをクリックするようなケースは同一ドメイン内に集約されたコンテンツをもっと見たい、探しているといえるのでドメインクラスタリング表示させるなどといった工夫もするようです。

Googleサイドもしばらくの間、この件について「Tweakling:調整する」といっているようですが、推測するにこれはQWタイプ(Navigational/Informational/TransacitonalQW)よっても対応が異なってくると思うので、実際は、かなり洗練されたパターンで実装されてくるのかもしれません。
参考)Google Domain Clustering Update?の記事ではドメインクラスタリングに関する考え方がバックリンクについても少なからず適用されるだろうといった内容が記載されていて参考になりましたが、皆さんはどう思いますか?

10.Improved Webmaster Communication

Googleは常にWebmasterとのコミュニケーションを改善したいと言ってきました。コンテンツ制作ガイドラインを公開したり、ブロックするスパム手法を公開したり、一部アルゴリズムについて言及したりと昔に比べて大分オープンになったと言えます。これは単にサイト管理者に検索エンジンの本質を理解してもらい、ブラックハットSEOに手を染めることがいかに時間の無駄であるかを知ってもあり、撲滅することが重要であると考えているということです。今後Webマスターツール上ではより詳細なスパム手法の公開や指摘を行えるよう改善がなされるようです。

一方で、ホワイトハットをきちんとやっている、または価値あるサイトを地道に運営しているスモールビジネスオペレータには上位表示するチャンスも与えられると語られています。

私はこの部分がGoogleの本音であり、今後のSEOの本質になる部分だと確信しています。資金力にまかせてブラックハットをやっていた大企業サイト、内容もないのに、過去のホストブランドで上位表示されていた大企業サイトがここ数ヶ月に間に検索結果1ページ目から突然姿を消したのを目の当たりにしていると断言しても良いと思っています。

皆さんいかがしょうか?これらの上方は、突撃マット・カッツで面白おかしく紐解いて行きますので、時間のある方はぜひ参考にしてください。
SearchEnginLandのタイトル「Google's Matt Cutts: Black Hat & Link Spammers Less Likely To Show Up In Search Results After Summer」にもありますが、お盆休みぐらいまでにあなたが担当しているサイトがある日突然サーチリザルト上からいなくなっているかもしれません。そんな方は初心者処方箋/取説」を参考に心を入れ替えて唯一無二のサイトを構築する事にかじを切り、過去の負の遺産とは決別すべきでしょう。

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