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2013年はSEO概念の変革の年?「キーワード対策からニーズ対策へ」の流れから考えるこれからSEO対策についてまとめてみました。

2013年12月20日 ネズミ1号:略称「T」
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今年もあと残すところ僅かとなりましたが、2013年を振り返りますとある意味、検索技術の変革が詰まった年であったと思います。後々振り返ると、今年はちょっとしたパラダイムシフトとなった年でもあったと言えるかもしれませんが、今日はそんな今年を振り返り、これからのSEO対策などの方向性について、海外の記事も引用しながら大きなテーマについて整理してみました。
来年から突然オーガニック対策担当しなければならなくなったというような方など一つの考え方として参考になれば幸いです。



今年前半はペンギン2.0やパンダの精度向上。中盤にかけては、セマンティック技術がバックリンクの適正や相関度判別などに活用され、ナレッジグラ フやQDD、QDFなどについても問い合わせクエリによるインデックスからの引っ張りかた自体がインテリジェントになってきた事を体感できる年だったと思 います。

一方で後半は、執筆者のオーサーランク概念や完全SSL化によるキーワードデータを使った旧来の対策からストラテジー変更を迫られるような流れが ありました。そして締め括りとしてハミングバードの発表。これはセマンティックな技術が検索意図解釈などに本格的に活用されたという流れだと当サイトでは 解釈させていただいております。

また、様々なデバイスからのインターネット利用時間がPCの利用時間をどんどん奪うようになって来たという 点で、PCファーストから、モバイルファーストという文脈が加速した年であったと個人的には感じました。いってみれば、ハミングバードなどはこうしたマク ロな流れを意識した対策だとも解釈できそうです。

今年を振り返ってみての主要テーマ3つを上げてみました。

「キーワードからモノ・コトへ」、「コンテンツの構造化データ対策」、「検索利用者の的確なニーズ対応」

いろいろと思い出しながらまとめようと考えていましたが、「4 Recent Changes To SEO That Are Vital To Holiday Retail Strategy(SearchEnginLand)」の記事がコンパクトに整理されていましたのご興味ある方は是非一読を。

内容を掻い摘むと、1.Things Not String、2.schema markup、3.user experience、4.the revival of ranking dataの4つが今年の重大事項だと言っています。

(振り返り1)

セマンティックウェブ・オントロジーな技術が検索フィルタリングに実運用されるようになった?

当サイトは、運営からようやく半年弱となりましたが、セマンティック文脈でのGoogle社のアルゴリズム変容には特に興味を持って拝見してきた感があります。
バッ クリンクの整合性チェックやフィルタリングなどに、リンク元のサイトとリンク先サイトの親和性・適正などについて、共起語ライブラリーなどによる意味解釈 と相互のサイトの関連性が適切であるか否かの相関計算などができるようになったのではないかとも推測させていただきました。もちろん、以前からあったと推測されるフィルタリング技術だっと思いますが、統計的に異常なパターンなどについては、アラートが出て、マニュアルオペしていたような作業も、こうした技術と融合してより精度が高くなったのではないかと推測させていだきました。
Google社のウェブマスタービデオを継続して翻訳してきましたが、推測するに、こうした裏側のフィルタリング技術精度が今年は大分上がった?と肌感覚で感じる年でした。特にバックリンクについては、ブログパーツやアドバ トリアルからのリンクなども明確にNGとビデオなどでも公に発表されたりもしました。言ってみれば、本当にそこまで実装できているかは不明ですが、 Google社が明確にこうした方針をアナウンスしたということで、リンクをお金で買うという行為は、世間一般論としておすすめできないという流れも認知されたようですね。

(振り返り2)

データの構造化。幕開けの年

schima.orgなどのマークアップ対応など、クロールから、インデクシングプロセスにおいて、より意味解釈可能なINDEXデータの構築が大々的にロールアウトされた年でもあったと思います。

検索対策という技術的に私にはわからない..という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、難しいアルゴリズム云々ということではなく、身近なものでは、 テキストファイルを開いてのCntr+F検索やGrep検索、AccessやファイルメーカーなどのRDMSなどでレコードを検索するものがありますが、 結構皆さんでもつくろうと思えば簡単に作れてしまうものだと思います。
要は大昔のシステムのように、データベースをワイルドカードで全文検索するのと違い、予め検索条件を当てるindexを作ることでパフォーマンスの向上や目的のデータを結果としてリスト表示させるというのが検索本来のシンプルな機能だと考えてみてください。

理想な検索結果は、当然1つであるべきなのですが、これは、プレゼンに使う◯◯のPPTファイルどこだっけ?とデスクトップ検索をかけたとき、目的のファイルがドンピシャで見つかるべきなのと同様な考え方ですね。GoogleのSERPsは、sがついて複数形になっていますが、この点Google社はまだ 究極ではないとも言えます。
そこに少しでも近づけようということが、検索意図を適切に解釈するという文脈だと考えてみてください。

ハミングバードなどはこの点に力点を置いたものだと思いますし、ナレッジグラフや対話型検索などで、応えが一番上にハイライト表示されるのはこの理想に対する試みの一つだと考えています。当然検索結果で表示する内容が一つに絞り込めない場合は、候補としてのリストを沢山表示するわけですが、こう見ると、検索 者が何をさがしているか理解することが、検索エンジン企業にとっていかに重要かがご理解いただけると思います。

検索の品質という点 をGoogleは強調していますが、この品質を担保するために、Google+を活用した著書認証や著書の信用度ランクキング、サイトに対する人気投票 (ページランク)、ソーシャルシグナル、またゴミコンテンツを極力表示させないために、コンテンツデータを構造化(schema.orgなどのマーク アップ対応)してもらうことで、そのページの中身はどんなことについて書かれているかをコンピュータで楽に理解できるようにしましょうという運動が盛んに なったということですね。

そういう意味で今年はこれらデータの構造化にいかに対応すべきか、また構造データのランキング(これはrel=authorなどですが)をどう上げる活動をするかなどといったお題目が特に今年後半活発に議論させれてきたように思います。

(振り返り3)

検索問い合わせプロトコル全面暗号化によりキーワードが取得できなくなったことの意味

PRSIM問題の露呈がきっかけでしたが、今まで平文で取れていたrefererやキーワードデータがとれなくなったというインパクトも大きかった年です。
しかし、逆を返すと、キーワードドリブンから、ニーズドリブンに変容する環境が今年は技術的にも外部環境的にも整った年とも言えそうです。
Analytics のキーワードについては、キーワード対策の守護霊のような存在ではありましたが、キーワードアドバイスツールや GoogleTrend,SocialMonitoringツールを活用することで、自社のビジネスやプロダクト、サービスに対してどのようなニーズが、 どのぐらいの意図でボリュームがあるのかは分析が可能です。NLPや言語形態素解析ができいれば、その意図を具体的なワード群としてストラテジーを練るこ とも可能です。

ちょっと難しいお話をしてしまったかもしれませんが、キーワードROIなどはAdwordsベースのキーワードアド バイスツールで把握し、オーガニック対策を実施するという至極真っ当な流れができたと考えてみてください。SEO対策しようとするプロジェクトが有償広告に投資した場合いくらの価値があるのか実際に事前に把握しましょうという流れになったと解釈すればそこまで悩む必要は無いとも思います。実際アップしたコ ンテンツがGoogle社にどう解釈されインデックスされたのかは、WMT(WebMasterToole)を見れば一目瞭然ですし、SERPs上でユー ザーニーズ対応できているかの分析は、コンテンツトラフィックにおける直帰率、滞在時間を見るだけで想定できるという事ですね。また単純なキーワード対策 (昔でいうアンカーテキストや、記事本文の対策ワード出現率)などもあまり意味をなさなくなり、逆にソーシャル上での狙うキーワードに関連するトピックや テーマという概念でのアフィニティやユーザー支持度などを獲得するような施策運用も重要となるようだということも一覧の流れを理解すると重要となる用意に推測もできます。

まとめ

おおまかに思い出す限り今年を振り返ってみましたが、上に挙げたおおきく3つの事柄が今年の主要なテーマであったように思います。
では、これからのSEO対策という観点で、もうちょっと掘り下げて具体的などのようなトピックに留意してストラテジーを検討すべきかという点については、以下の4つのアジェンダなどについてじっくり考えて見ることをお薦めいたします。

  1. キーワードフォーカスから何が書かれているかにフォーカスが移される
  2. KPIはキーワードパフォーマンスからページレベルパフォーマンスへ
  3. Google社はユーザーの問い合わせ意図についてより知的に解釈できるようになる
  4. 検索意図に対して応えられるコンテンツであるか?ニーズベースのリサーチとニーズ似たする投資ROIが見合うかの判断が重要となる

こうしてみると、自社のビジネスに関連したヒットするコンテンツテーマを探すプロフェッショナル(テーマ設定エディター)なる試みやこうした施策によるソーシャルシグナルとしてのフロー型リンクビルディングや優良サイトからのストック型リンクビルディングやQDD、QDFを意識したユーザーニーズマーケティングと、自社サイトここのコンテンツ(ページ)に関するポジショニングストラテジーが来年のオーガニックにおける事業計画 を建てる上で重要なるのではないかと最後に締めくくらせていただきます。

来年は良い年になるといいですね。少し早いですが年末年始のご挨拶とさせていただきます。最後に、この記事はあくまでお当サイトの考察となりますので、ご参考となる部分のみ解釈いただきお読みいただければと思います。

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