突撃マット・カッツで扱った「記事広告はお金を払ったヤラセ・ユーザーを惑わしてはいけない。」でも紹介しましたが、GoogleがWebmasterGuideLineを更新したようです。Link Schemes help document [ 英語|日本語]。今日はウェブマスターガイドラインにおけるリンクスキームガイドラインの改定内容についてなるべく解りやすくポイントを絞って紹介します。また、今回のガイドラインによって今後Googleがどういう方向に進んで行くのかについても簡単に考察してみましたのでこちらも併せて紹介させていただきます。
日本語の訳がいけてないので、原文の意図を解釈して更新された部分ポイントをまとめてみました。
要約すると以下3つです。
- あまりにも完璧”わざとらしく・不自然に”キーワードが盛り込まれたアンカーテキストリンクはNG
→プレスリリースや記事、フォーラムや投稿コーナーで一般ユーザーになりすました投稿記事など、特に自社サイト外でパブや波及効果を狙ったなりすましユーザーレビューなどによるバックリンクはNG。- アドバトリアルや純粋な広告記事によるリンク
→エディトリアル記事(自主的にメディアが取材して書いたように見せかけた記事)やあきらかなペイド記事双方ともrel="nofollow"を入れるべき。ユーザーを惑わす=不正な投票行為によるRanking操作とみなす。- Googleがバックリンクに関するRanking基本原理について説明していた第1パラグラフがまるごと削られた
→今後バックリンクシグナルに関するGoogleの判別アルゴリズムの変更とその他のシグナルによるスコアリング指標が徐々に採用されてゆくかもしれない。
利用しているCMSのセキュリティ設定の都合上、”アンド”・”オア”を多用すると投稿ができないので”アンド”・”オア”はカンマに置換しています。オリジナルガイドライン文章はこちらをご覧ください。
今回の改定内容としては、主にお金を払ってやらせ記事を掲載しそこから自然なリンクのようにリンクパワーを転送するものや、投稿内容に一般ユーザーのように見せかけてアンカーリンクを引っ張るといった行為に関して明確にガイドライン違反ですよと事例を上げて述べられています。先に紹介したガイドラインには日本語版もありますが、ちょっと逐語訳な感じでしたので、下記にポイントを絞って改定ポイントを紹介します。
Additionally, creating links that weren’t editorially placed ,vouched for by the site’s owner on a page, otherwise known as unnatural links, can be considered a violation of our guidelines. Here are a few common examples of unnatural links that violate our guidelines:
純粋な編集記事として書かれたコンテンツでないもの(裏でお金が支払われていたりするステマ的なものなどがおそらく該当するでしょう。)を活用した不自然なリンクはガイドライン違反となります。以下にガイドライン違反となる代表的な事例を示します。
Text advertisements that pass PageRank
→ページランクを意図したテキストリンク(PRとか広告ですと明示がないものなどでお金を支払っているようなものも該当すると思われます。)Advertorials , native advertising where payment is received for articles that include links that pass PageRank.
→お金を支払って書かれたエディトリアル記事、または広告記事に含まれるページランクを意図したリンクLinks with optimized anchor text in articles , press releases distributed on other sites. For example:
→過剰にキーワードリンクを盛り込んでいるプレスリリースや記事、特に自社サイト外に展開しているものなど例)PRTIMESや@pressやメジャーオンラインメディアに以下のような記事やリリースを掲載して、過剰にオプティマイズされたアンカーテキストリンクは不自然なリンクとして認識されるようです。
There are many wedding rings on the market. If you want to have a wedding, you will have to pick the best ring. You will also need to buy flowers & a wedding dress.Low-quality directory , bookmark site links
→品質の悪いディレクトリサービスへ登録やブックマークサイトを活用したリンクLinks embedded in widgets that are distributed across various sites, for example:
→リンクが盛り込まれたウィジェットなどを活用したバックリンクの量産(関連しないテーマページやホストなどからのリンク識別ができるようになったと推測されます。)
Visitors to this page: 1,472 car insurance
例)自動車保険○○[1,472人が訪問!!]といったようなウィジェットボタンなどをいろいろなサイトに張ってもってりうようなケースWidely distributed links in the footers of various sites
→footerなどに掲載するクロスリンクをいろいろなサイトにばらまいているケースやお願いしているケースもしくは複数のホストを自分で持っていてクロスリンクしまくっているケースなどForum comments with optimized links in the post , signature, for example:
→投稿サイトなどで過剰に仕込まれたシグネーチャー付きのアンカーテキストリンク
例)Thanks, that’s great info!
- Paul
paul’s pizza san diego pizza best pizza san diego
こちらの記事で知ったのですがGoogleのリンクガイドラインに関して、昨年verでは第一パラグラフに於いて、リンクがページランクに及ぼす影響について概論が示されていたそうです。その部分がごっそり削除されたそうです。
翻訳すると下記のような内容です。
PageRankがページリンクによる投票という仕組みを使ったスコアを部分的に採用している(どれぐらいの比重かは明示されていませんが..)。
貴方のサイトにリンクされているページを分析し量や品質、レレバンシーなどの観点からリンクしているサイトや記事ページがきちんとしたコンテキスト・テーマに関連して参照しているか、またはそうしたリンクは、貴方のサイトの信頼度や利便性を示すシグナルとして活用されます。(ですので、以下に示すガイドラインについてしっかり理解して順守してください。)
言ってみれば、今までGoogleの検索エンジンとしてコアコンセプトをサイト管理者に説明していた内容がごっそり削除されたのです。Googleがリンクによるスコアリング以外に、ソーシャルやログイン状態でのサーチアクティビティなどのデータを活用することで、昔に比べるとリンク構造によるホストのランク付けについてウェイトが小さく(DownPlay)されるようになったのでは?と推測されているいるようです。
今年5月後半にPengin2.0アップデートがありましたが、それから訳2ヶ月。リンクスキムを解析するためのデータも集まり、ここに来てリンクスキムも改定されました。また、今年前半にWebmasterhelpビデオでマット・カッツさんが今年数ヶ月の間にウェブスパムチームが取り組むテーマについて答えていますが、その中で予言された10個ほどのテーマは着実に取り組まれているのだと実感ができます。
↓今後数ヶ月の間にマット・カッツさんのチームが取り組むテーマについて述べられています。
詳しくはこちら
ビデオの中で、Peingun2.0は一番のビックトピックだと語られていますが、特にリンク構造によるスコアリング解析においては、co-citation(サイテーション解析)やCo-Occurrence(共起解析)といった概念技術を一部採用したのではないかと言われています。、リンク元のホストやページテーマがリンク参照している記事テーマや関連性・参照の妥当性があるか、コンピューティング技術により自動でスコアリングフィルタできるようになったのでしゃという予測です。
この部分については、下記記事で書きましたので興味の有る方はご覧になってみてください。
「Co-Citation and Co-Occurrence」今後の検索に及ぼす変革とは?
>「共起解析がバックリンク構造を解析に使われると予測」...
「検索は、KWが含まれたページからエンティティへ!?」
>Googleが取得しているパテントPharse-based indexing特許と共起語・関連フレーズ、スキーマやエンティティによる意味・適正度解析について..
近年のWebトラフィックは、How Social Media is Changing the Wolrdにもあるように、北米のデータでは1日平均3時間ソーシャルメディアを使っていて、ニュースなどのキャッチするファーストウィンドウは6割近くがソーシャルメディアだそうです。これは言ってみれば、検索エンジンを経由したトラフィックに肩を並べるようになってきているということです。
日本では、もっとこの現象は顕著かもしれません。
Googleがrel="author"を推奨していることや、Google+シグナル重視していること、TwitterやFacebookなどデータハブパートナーと言われるソーシャル上でのアクティビティ伝播シグナルなどをAnalyticsに本買的に実装している点などを考えるとハブ・オーソリティというコンセプトやHITS(HpyerLink Induced Topic Search)理論などに基づいたリンク構造によるスコアリングだけに頼っているとユーザー意図に則したSERPSを構成できなくなるだろうというシナリオが結構前から織り込み済みなのかもしれませんね。
マット・カッツ自信、Googleのテーマはキーワードストリングのみのランキングではなく、文脈や情勢から意図や意味を解釈してSERPSを表示したり、ユーザーの意図する結果を提示することがゴールだと所々で述べています。オンライン上で日々取得蓄積される人々のアクティビティデータが変異することで、当然アルゴリズムもそれに合わせて改変される必要があるのももっともなことだと思いますがいかがでしょうか・
人々の活動端末や時間専有端末が劇的に変わる中で、こうしたネットワークトラフィックの変化は、AIDMAプロセスの中のInterest→Demand→“Action”部分を効率的に刈り取れるという点でリードマーケティングを中心に、サーチ広告で収益を上げているGoogleとしては、死活問題になりうるとも言えます。
しかし、当然Googleはこの事を随分前から予測していてChromeOSやAndroidを投入してきたのも皆さんご存知の通りかと思います。
近い将来スマートフォン(モバイル)のSERPS‥ランキングがPCとは別のものになる兆候もGoogleから明示されていますし、改変されたAdwordsによるPC,モバイル,タブレット,今後はTVなど4つのウィンドウでシームレスにターゲティングできるような枠組みもこれを意識したものと言えそうです。AndroidOS戦略の根底には核心としては、ユーザーの時間専有率を高め、ターゲティングする上で、時間軸、場所軸、パーソナライズ軸といった面でも支配してゆこうという戦略だと私自身は捉えていますが、今後の動向が楽しみです。